たんちゃましまし

ふとしたときに口をついてでる歌詞とメロディがあります。
「たんちゃましましー りやまそいそいー たんちゃやくしく」

中学生の頃、転校生がやってきました。
くっきり二重の大きく目、彫りが深く、真っ黒な豊かなウエーブの髪を持ち、そして底抜けに明るい笑顔。
多分、口に出さなくても南国出身だと分かったと思います。
やがて彼女は同じ卓球部に入部してきて初心者らしくぎこちないながら、失敗してもへこたれず笑い飛ばす、たちまち部のムードメーカーとなりました。
その彼女が折に触れ、踊りながら歌っていたのが「たんちゃましましー りやまそいそいー たんちゃやくしく」と私には聞こえる、言葉の意味はわからないながらも、いかにも南国ムードの曲でした。
その後、ほんの1年もたたないうちに彼女は転校していき、それから長い年月を過ごすうちに名前も忘れてしまったのですが、あのメロディと滑らかで陽気に踊る彼女の姿が幾年経ても記憶から離れません。
近ごろ、ふと気になってyoutubeで検索してみたら、これだったのだと見つけることができました。
沖縄民謡で「谷茶前節(たんちゃめぶし)」。
歌詞は色んな説があり、「タンチャマシマシ リアンガソイソイ」やら「ナンチャマシマシ ディアングァヤクシク」「タンチャ(ナンチャ) マシマシ(ムサムサ)デアングヮ(リアングヮ) ソイソイ」など。
今年は沖縄本土復帰から50周年、そしてNHKの朝のテレビ小説も沖縄出身の主人公を扱っているので、なおさらこのメロディを思い出した今日この頃です。



投稿者名 Andante 投稿日時 2022年08月25日 | Permalink

【開催報告】★後編はミラノ!★オンラインツアー ニューヨーク&ミラノ! 世界最高峰の歌劇場と 魅力の街歩き


6月16日開催 初めての本格的なオンラインオペラツアー「ニューヨーク&ミラノ!世界最高峰の歌劇場と 魅力の街歩き」が 終了しました! 前半のニューヨークにつづき、後半はミラノです!



ミラノ・スカラ座(外観)



3度目の火災で焼失したあと、再建されたスカラ座の内部


後半冒頭はスカラ座の歴史を加藤先生の解説と映像でご紹介。
 
スカラ座は過去3度の火災に見舞われてきたこと、「スカラ座」という名前が、火事のあと安全な再建のために場所「スカラ教会」を移されたことに由来すること、身分の低い侍従たちは劇場の左右から出入りし平土間に立って観劇していたこと、逆に身分の高い人たちは馬車から降りられるように正面玄関から出入りしていたといったようなエピソードをまじえ、スカラ座からお借りした《ラ・ボエーム》《アイーダ》《リゴレット》の舞台映像の一部をご覧いただきました。

前半では、メトロポリタン・オペラの新制作《ランメルモールのルチア》の予告映像もご覧いただいたのですが、ルチアはその演出において大変斬新でもあったので、ニューヨークとミラノそれぞれの舞台の雰囲気の違い!が顕著に表れました。皆さんはどちらが印象に残りましたでしょうか…?
 


ミラノからは脇園彩さんが登場!


 
後半のゲストは、スカラ座やボローニャ歌劇場、ロッシーニ・オペラフェスティバルなど、イタリアを拠点に活躍を続け、最近では新国立劇場《セビリャの理髪師》のロジーナ、《フィガロの結婚》のケルビーノ、昨年10月の《チェネレントラ》のタイトルロールなどの出演で話題となったメゾ・ソプラノ脇園彩さんが登場!


 
撮影は2021年!
あっという間の1年間でした。


 
ミラノ音楽院の学生たち行きつけの楽譜屋さん。書棚や中古ピアノなども展示されています。


 
脇園彩さんお気に入りのミラノの路地などもご案内いただきました。


 
2021年5月に撮影したミラノの街の様子をカメラを回しトークとともに映像に収めていただきました。編集の都合上、すべての映像はお見せできませんでしたが、お気に入りのカフェや、行きつけの楽譜店、リラックス&リフレッシュのために訪れる公園や、ミラノらしい佇まいをみせる路地裏など、20分間たっぷりとお楽しみいただきました。


 
1年を経たミラノの街は、活気づいていました。対談形式で最新のミラノの様子をお届けいただきました。


1年後の2022年。
スカラ座の前にて。


 
さらにこの5月末には、加藤先生との対談動画を収録。
スカラ座やドゥオモ前の現在の様子をリアルに伝えていただきながら、スカラ座の舞台裏(音響や、天井桟敷席)などのトークをはじめ、コロナ禍での過ごし方、最新のコンサートスケジュールなどを語っていただきました。
  
2時間15分のオンラインツアーも残すところあと5分となったころ、なんとその前々日にドイツのマインツ歌劇場での《ナブッコ》の公演を終えたばかりの脇園彩さんご本人がライブで登場!!
 
実は、前日15日に「第52回ENEOS音楽賞」の洋楽部門奨励賞の受賞が発表された直後でもあったのです。

https://www.amati-tokyo.com/topics/news/2206151100.php

ENEOS音楽賞とは、日本の音楽文化の発展・向上に大きく貢献した個人または団体に贈られるもので、過去の受賞者にはピアニストの仲道郁代さん、横山幸雄さん、歌手では藤村実穂子さん、中村恵理さんなどがいらっしゃる歴史ある賞です。




受賞した直後の感想は?と加藤先生からの問いかけに、

「受賞のひとつのきっかけは、昨年の新国立劇場《チェネレントラ》にあったと思いますが、コロナ禍で多くの音楽家たちが大変ななか、私自身も思うように歌うことができず、望む人生を生きることが難しい苦しみや絶望感を感じてきました。そうした時期を経て、本当に自分の人生で望むものは何だろうか?という問いかけを通して、それは「大きな愛」にあると、生きる喜びを音楽と歌を通して皆さんと共有する、ということを再確認しました。ここからひとつの目標がみえてきて、それが《チェネレントラ》でひとつのかたちになったのではないかと、それを今回認めていただけたのではないかと思います」とのお話をいただきました。
脇園彩さんのしなやかでパッション溢れるメッセージでツアーが締めくくられました。

先月7月にはスペインのテアトロ・レアル《ナブッコ》でのデビューを終え、今年の10月には 川口総合文化センター・リリア でのリサイタルや、来シーズンの新国立劇場《ファルスタッフ》(2023年2月)への出演も予定されています。


最後にお客様から届いた感想を一部ご紹介します♪

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貴重な映像と共に繰り広げられる対談が、実に興味深いオンラインツアーだったように思います。
配信当日は仕事のため参加できませんでしたのでアーカイブで拝見しました。大変楽しめました。現地に行く際の参考にしたいと思いました。現地に詳しい方のお話を伺うのは興味深かったです。画質もよかったです。

脇園さんと加藤先生の対話形式のツアーは臨場感があって特によかったです。 また、実際のツアーの際にはぜひ参加したいです。
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オンラインツアーも今回で9回目を迎えました。
リアルの海外旅行復活が徐々に進んでいくなかで今後は頻度が少し減っていくかもしれませんが、オンラインならではの楽しみ方も味わえる良さを最大限活かして、リアルの旅と繋いでいきたいと思っております。


投稿者名 カリスマ歌子 投稿日時 2022年08月08日 | Permalink

鳥たちに教えられたこと 夏 

今年の梅雨はあっという間に、あっけなく終わると今度は容赦ない暑さに頭がクラクラ。早めの猛暑かと思えば、梅雨の終わり頃のように雨が続いたり、それもまた厄介です。運動不足解消のための散歩も暑すぎるとさぼりがちになります。冬から春の散歩時に近所の公園や川辺で出会った野鳥たちですが、冬鳥が多かったようなので夏になったら、果たして彼らはどうしているのか気になり、久しぶりに訪れてみました。まず池には水草が生い茂り、木々は青々とし、雑草さえも茂っており、春からも様相がすっかり変わっています。あれほど見かけたキンクロハジロは全く姿をみせず、そうそう、冬鳥のためどこかに移動していったようです。今年の夏、アオサギは空には飛んでるのを見かけますが、池に降り立つのは時々です。池の水もぬるくて居心地が悪いのかもしれません。


それとも、この辺りをカラスが占領しているために他の鳥は近寄り難いのかもしれません。
小さな灰色の鳥は見かけるのですが警戒心が強く、すぐ飛び立つので何の鳥やら判断できません。とはいえ野鳥は喧騒にあふれた街中の、ささやかなオアシスである公園の池や、大自然の中の川のように透明な水ではない川辺でも数羽であれ、たくましく生活しており感心してしまいます。
こんな風にありふれた近所の風景の中でも、よくよく見れば、季節とともに少しずつ何らかの変化があり、そうして時は流れていくのだなと思います。


コロナ禍の中の夏も3度目、もう4回目はないと信じたい今日この頃、何があっても飄々と都会の真ん中でたくましく生きる鳥たちのようにしなやかに生きていきたいものです。





投稿者名 Andante 投稿日時 2022年07月25日 | Permalink

【開催報告】★前編はニューヨーク!★オンラインツアー ニューヨーク&ミラノ! 世界最高峰の歌劇場と 魅力の街歩き


6月16日開催 初めての本格的なオンラインオペラツアー「ニューヨーク&ミラノ!世界最高峰の歌劇場と 魅力の街歩き」が 終了しました!


世界最高峰の歌劇場を有するニューヨーク(メトロポリタンオペラ)とミラノ(スカラ座)の2都市に焦点をあて、それぞれの劇場の魅力を舞台映像とともに、さらに、スペシャルなゲスト陣による最新の街の様子を映像に収めてお届けしたオンラインツアー。
 
今年5月以降、日本人の入国に際しては制限緩和がぐっと進んだ両国ですが、日本に戻ってくるときの制限緩和はまだまだ厳しく、日本帰国前(72時間以内)のPCR検査が義務づけられているということもあり、海外旅行が完全に元に戻るまでには時間がかかりそう… そんな雰囲気の中での開催でした。

実はこのオンラインツアーの企画は1年半ほど前からスタートしました。
その頃は、イタリアもアメリカも感染拡大の途上にありましたので、ツアーの中でご紹介する舞台映像の許可申請だけでなく、街中での撮影すること自体もままならず、実際に制作には時間がかかりました。その後、感染者が減少していくなかで、徐々に屋外の撮影もやり易くなり、あっという間に両国には観光客が押し寄せるように… 気がつけば2021年から2022年となっていたのです。



加藤浩子氏によるメトロポリタンオペラの解説



来シーズンのメトロポリタンオペラ作品ラインナップとともに


ツアーは、ニューヨークにミラノにも度々訪れている加藤浩子先生よりメトロポリタンオペラの魅力を、歴史や運営スタイル、さらには内部の様子の紹介を通して解説。さらに1シーズンの中断とコロナ禍を経て再開した公演プログラムが、コロナ前と比較してどのように変化してきたか、といったお話からスタートしました。
 


  
ニューヨーク市民にとってのやすらぎの場 セントラルパーク


  
タイムズスクエアから北へ北へ歩いていきます


 
ガイドの白石久仁子さん(写真下)は、郵船トラベル主催のメトロポリタンオペラ鑑賞ツアーが本格的にスタートした2014年以降ずっと現地で私たちをサポートいただいてきたおなじみのガイドさんです。
今回このオンラインツアーのために、数週間にわたりニューヨークからたくさんの映像や写真を送ってくださいました。
なかなか撮影では伝えきれない部分も多いということもあり、日を改めて映像の内容を補足する字幕を補足してくださったり、後日スタッフとのインタビューにもご協力をいただきました。


 
ガイドの白石久仁子さん

 
リンカーンセンター前で説明する白石久仁子さん。指をさしているのは、オペラ公演カレンダーです


 
後日インタビューにもご登場いただきました!


   
ゲリーさんは、オペラだけにとどまらずパフォーミングアートやテレビ番組制作にも精通するクリエイティブコンサルタントとしても活躍するガイドさんです


白石さんとメトロポリタンオペラのあるリンカーンセンターのガイド仲間(ゲリーさん)とのトークは、とても興味深かった!というお声も数多くいただきました。
事前にお2人には新制作のオペラ《ランメルモールのルチア》を観ていただき撮影に臨んでいただきました。新シーズンの注目オペラや劇場バックステージのお話なども盛り込み充実したツアーになりました。

このあと、後半のミラノに続きます。


投稿者名 カリスマ歌子 投稿日時 2022年07月11日 | Permalink

【開催報告】オンラインツアー 公認ガイド中谷剛氏と歩く「アウシュヴィッツ強制収容所内部見学」とアンナさんが語るポーランドの今


5月31日開催「アウシュヴィッツ強制収容所内部見学」オンラインツアーは無事終了しました。

このツアーは、一般には撮影許可の得ることが難しい収容所内部を、郵船トラベルのお客様のために特別に許可を得て実現したツアーです。
映像は、現在唯一の日本人公認ガイドである中谷剛氏とともに、実際に現地スタッフが歩きながら録画撮影し、弊社で編集を加えたものをご覧いただきました。
また、ツアー当日はポーランド生まれでガイドとして活動するアンナさんとライブで繋ぎ、77年前に遡るアウシュヴィッツの歴史をスライドとともに詳しくご案内しました。








ここで、ご参加の皆様から届いたお声を一部ご紹介します。

  • アンナさん、中谷さんお二人とも解説が非常にわかりやすく、大変興味を惹き付けられました。知らなかったことがたくさんあり、またこれまで持っていた数々の疑問にも、答えていただけたたように感じました。
  • なかなか撮影できない収容所内部の映像を、実に生々しく動画として編集されていたことに驚きました。知識としては持っていたはずなのに、画面越しであっても『百聞は一見にしかず』で、イメージが一気に広がったように思います。ウクライナ紛争の勃発によって、かえってコメントに苦労されたのではと思いますが、押し付けになる訳でもなく、平和や人種差別、人間の持つ残酷さなどを考えさせる、冷静で客観的な構成に好感を持ちました。
  • 靴やメガネ、景色、すべてが印象に残りました。コルベ神父については、再度あとで確認しました。青空でとてもよい日ですが、内容は非常に緊張感のあるものでした。
  • この強制収容所はユダヤ人ばかりでなくポーランドの知識人もいたことを改めて認識した。一般市民を無差別に女子供まで虐殺したことは人類の負の資産として全世界が犯してはならない贖罪だと見られます。
  • オンラインツアーは単にリアルな旅行の代わりではなく、新たなエンタテイメントになる可能性があるとは思いますが、今後どのようなオンラインツアーが世の中に必要とされ、生き残っていけるのか、まさに今、曲がり角にいるのかも知れません。今後の新しい展開に、期待したいと思います。

このオンラインツアーを通して1人1人が平和を願い、平和が訪れた後に、1人でも多くの日本の皆様に、実際にポーランド、そしてアウシュヴィッツに訪れて欲しい・・・

中谷さんも、アンナさんもツアーの中でそのようにおっしゃっていましたが、旅行の仕事に携わる私たちも同じ思いでお届けしました。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。


投稿者名 カリスマ歌子 投稿日時 2022年06月27日 | Permalink