音楽ツアーデスクのおすすめ情報!究極の「特等席」で世界最高峰のオペラ鑑賞を・・・METライブビューイング3月のおすすめ公演(2)

(c) Ken Howard/Metropolitan Opera


世界最高峰のオペラ座のひとつ、メトロポリタンオペラ(MET)は只今シーズンまっ盛り。METが世界に誇るオペラ公演を「特等席」で鑑賞できるのが、METライブビューイング。全国20ヶ所の映画館の大スクリーンで楽しむことができます。

今日ご紹介するのは、ヴェルディの名作オペラ《リゴレット》
フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーの原作に基づくこの作品は、イタリアのマントヴァが舞台。宮廷道化師リゴレットを主人公に人間の苦悩と哀しみ、父と娘の愛情の交差に美しいヴェルディの音楽が重なりあう名作オペラとして知られています。「リゴレットの四重唱」や「女心の歌」など美しく親しみあふれるメロディは、単独でもコンサートなどで演奏される機会の多い人気のアリアです。
出演はクイン・ケルシー(リゴレット)、ローザ‣フェオラ(ジルダ)、ピョートル・ベチャワ(マントヴァ公爵)ほか、指揮はヴェルディをはじめとする数々のイタリア作品て高評価を得ているダニエレ・ルスティオーニ。新演出のバートレット・シャーの美しい舞台にも期待がふくらみます!

3月18日から1週間限定の上映!ぜひ映画館の大スクリーンでご堪能ください♪

名旋律と劇的なドラマの完璧な融合!〈女心の歌〉が舞う悲劇の名作をスタイリッシュな演出で!

ヴェルディ《リゴレット》新演出 
上映期間:3/18(金)~3/24(木)​※東劇のみ4/7(木)までの上映


(c) Ken Howard/Metropolitan Opera


上映期間:3/18(金)~3/24(木)※東劇のみ4/7(木)までの上映
上映時間:3時間5分(休憩1回)
MET上演日:2022/1/29
指揮:ダニエレ・ルスティオーニ
演出:バートレット・シャー
出演:クイン・ケルシー、ローザ・フェオラ、ピョートル・ベチャワ、アンドレア・マストローニほか

詳細はこちらから
METライブビューイング(松竹株式会社)
https://www.shochiku.co.jp/met/program/3766/


投稿者名 カリスマ歌子 投稿日時 2022年03月17日 | Permalink

ポンペイ展の炭化パンに想うこと

自然災害の多い日本。火山の噴火により埋没した古代都市ポンペイの遺跡には以前からとても興味があり、開催中のポンペイ展を訪れてみました。
ポンペイが埋没したのは79年のことで、1943年も前のこと。大河ドラマで話題の鎌倉時代よりも1000年も前の弥生時代あたりとのこと。展示された遺跡の数々を見てみると、とてもそんな昔のこととは思えない、とても高度な技術で作られた絵画や彫刻、工芸品があり驚きを禁じ得ませんでした。そのなかで一番印象的だったのは「パン」です。きれいに焼きあがった大きな丸いパンがそのまま炭化しており、きっと焼きたてでハードタイプの塩パンじゃないかなとも思え、人々の胃袋に収まりもせず、街もろとも眠らされたのは実にお気の毒。炭化したパンの近くに当時のパンを描いた絵画もあり、そのパンがポンペイの人々の主食だったんだろうなと切なくなりました。豪邸のリビングテーブルの見事な彫刻の足や邸宅の庭の彫刻像、巨大な金庫も素晴らしかったですが、なんとも身近なパンに一番心が動かされました。庶民の暮らしが一瞬にして奪われたことがひしひしと感じられるからです。ポンペイ遺跡の発掘はまだまだ続いています。その発掘により災害への備えなどの教訓にもなりうるものだという、会場で公開されてる動画の中で語られた現地のスタッフの話にそんな意義もあったのだと再認識させられました。海外旅行が再び何の気兼ねもなく再開されたら是非、今度は実際にかの地を訪れたいものです。



炭化したパン
出来上がりのそのままの形です。つまみ食いもしてません。
ほんとの焼き上がりの色は右の絵のようだったのでしょうね。



投稿者名 Andante 投稿日時 2022年03月15日 | Permalink

春雨とともにミュージカル音楽を

「ウエストサイドストーリー」の映画がスピルバーグ監督作品で公開されたり、映画公開から70周年記念「雨に唄えば」の映画上映とともにフルオーケストラの生演奏公演が企画されていたり、なんだか近頃ミュージカル映画の話題を目にします。「ウエストサイドストーリー」はあまりにも有名で多くの方がご存じと思いますので、こちらでは「雨に唄えば」をはじめ、ミュージカル映画黄金時代の音楽について少し。
「雨に唄えば」の中で有名なシーンは主演のジーン・ケリーが雨の中を幸せな気分で歌い踊るもので、この映画を知らなくても挿入歌の「Singing in The Rain」は耳にしたことがある方も少なくないのではないでしょうか。
百貨店で不意に雨が降り出したら、お客様への雨対応開始を従業員にお知らせするために合図として流していることもありますね。
一般的に雨は憂鬱な暗いイメージですが、この映画の中では雨などなんのその、ずぶ濡れでも実に楽しくのびやかに歌い踊っていて、曲調も明るく、観ていてHappyな気分になります。
古き良き時代のMGMミュージカル映画には、他にも「オズの魔法使い」のOver the Raibowや「私を野球に連れてって」のTake Me Out to the Ball Gameが歌われており、「巴里のアメリカ人」では、I Got Rhythm、'S Wonderful、そしてAn American in Parisなど、ガーシュインの曲が全編にわたり使われています。
この時代の映画の主題曲や挿入歌が、今やスタンダードとなっているのも数多くあります。
これからの春真っただ中には、雨の日も増えるでしょう。
そんな雨の日のおうち時間に、Happyで肩の凝らない古き良き時代のMGMミュージカル映画を楽しむのもいいかもしれませんね。

※「雨に唄えばシネマオーケストラ」について詳しくはこちらからご覧ください⇒https://cineoke.info/on/singin_intherain/



投稿者名 Andante 投稿日時 2022年03月03日 | Permalink

音楽ツアーデスクのおすすめ情報!究極の「特等席」で世界最高峰のオペラ鑑賞を・・・METライブビューイング3月のおすすめ公演(1)

(c)Jonathan Tichler/Metropolitan Opera

世界最高峰のオペラ座のひとつ、メトロポリタンオペラ(MET)は只今シーズンまっ盛り。METが世界に誇るオペラ公演を「特等席」で鑑賞できるのが、METライブビューイング。全国20ヶ所の映画館の大スクリーンで楽しむことができます。

今日ご紹介するのは、マスネの作品《シンデレラ》
誰もが知っている童話がオペラとなって生まれました。シンデレラといえばロッシーニの《ラ・チェネレントラ》も良く知られていますが、マスネのそれも大変すばらしい作品です。もともとはフランス語で書かれた作品で《サンドリヨン》と呼ばれており、METでも2018年に上演されました。現代最高のメゾ・ソプラノの一人、ジョイス・ディドナート主演で高評価を得たこともあり記憶に残っている方も少なくないのではないでしょうか。

今シーズンは、フランス語から英語に、作品名も《シンデレラ》として登場します。上演時間も3時間から2時間弱に短縮、フランス語版とはまた違った楽しみ方ができますね。安定した人気を誇るロラン・ペリーのおしゃれな演出と、イザベル・レナードとエミリー・ダンジェロの共演も期待が膨らみます。オペラ初心者でも、オペラファンにも楽しめる《シンデレラ》1週間限定の上演!ぜひ映画館の大スクリーンでご堪能ください♪

あの『シンデレラ』がオペラになった!きらめく音楽とおしゃれな演出が贈る夢のひととき!

マスネ《シンデレラ》(短縮・英語版) 
上映期間:3/4(金)~3/10(木)


(c)Karen Almond/Metropolitan Opera

上映期間:3/4(金)~3/10(木)
上映時間:1時間52分(休憩なし)
MET上演日:2022/1/1
指揮:エマニュエル・ヴィヨーム
演出:ロラン・ペリー
出演:イザベル・レナード、エミリー・ダンジェロ、ジェシカ・プラット、ステファニー・ブライズ、ロラン・ナウリほか

詳細はこちらから
METライブビューイング(松竹株式会社)
https://www.shochiku.co.jp/met/program/3767/

音楽ツアーデスクでも根強い人気のメトロポリタンオペラ鑑賞の旅。
来シーズン(2022年9月下旬~)には、海外鑑賞ツアー復活も期待したいところです・・・!


投稿者名 カリスマ歌子 投稿日時 2022年02月21日 | Permalink

コールユーブンゲン

なかなか物が捨てられないたちで、古いものはン十年前のものもあります。
最近改めて目についたのが、中学、高校の音楽の教科書、授業で配られた楽譜、そしてコールユンブンゲン。
置いていても読み返すことは、めったにないのですが本当に久しぶりに開けてみました。
なつかしい!中の書き込みや挟み込みのプリントから当時楽しく懸命に学んでいたことが思い返されます。
今ではこの書き込みの意味も何?ですし、ましてや音やリズムを取ることもできそうにはありませんが。





コールユンブンゲンを開いていると、こんな出来事がよみがえってきました。
音楽の授業はとても好きで、普通科でしたが高校時代にも予習、復習も欠かさずやっていました。
そのせいか、課題曲はいつも歌いこなせてましたし、音域も広く声量もありました。
高校1年のある日、音楽の授業で私が歌っているのをたまたま聞いた担任のM先生が
英語教師なのになぜか「上手い!」と感動したらしく、クラスルームの時間にみんなの前で
大々的に褒め上げた果てに「音楽の道に進んではどうか、声楽家になれるぞ」と
勝手に音楽教師に音楽の道に進みたいらしい生徒がいるので特別指導願いたいと頼んでしまいました。
ほどなく音楽教師は私を呼び出し「声楽家になりたいって本当?ピアノは習っているの?」と
専門でもない英語教師から強引に授業外の特別指導を頼まれたことがよほど気に障ったのか、この上もなく不機嫌な調子で聞いてきました。
「いえ習っていません」と答えるや否や「この年齢でピアノ習ってないなんて絶対無理、あきらめなさい」とけんもほろろ。
そのヒステリックな言い方にさすがにムッとして、M先生に褒められ、ひょっとして音楽の道を目指すのもいいかも、なんて思いかけてた気持ちも一瞬でしぼみ
「M先生が勝手に言い出しただけで、私は音楽の道に進みたいわけではありません!」なんて啖呵を切ってしまいました。
音楽教師は「あら、そうなのね」と途端に優し気な声音に変わったので現金なものです。
でも大人になった今、思うのは当時10代です。そりゃあ幼少からの英才教育もなく一流の声楽家にはなれないでしょう。
だけど、たとえ10代スタートでも、努力次第で音楽関連の仕事に就くことはできたかもしれません。
そんな可能性を引き出そうとしてくれた英語教師のM先生は、少々強引でおせっかいでも、とてもいい先生だったなとしみじみ思うのです。
この時の音楽教師の様に「常識」にとらわれることは「可能性」というものを見逃すこともあるでしょう。
古いコールユンブンゲンを開き思うことは「いくつになっても遅いことはない」のでは、ということ。
ましてや10代学生のわずかな可能性を見いだし、夢を抱かせ、応援することはとても夢のあることです。
そんな常識にとらわれない、柔軟な思考を持った大人でありたいと思います。

なんだかもう一度音楽の勉強を始めてみようかな、なんてね。


投稿者名 Andante 投稿日時 2022年02月17日 | Permalink