目の前で見るねぶたの大迫力はテレビで見るのとは全く別物!
愛知県 五藤様
ご乗船いただいたクルーズ:
竿燈・ねぶた東北二大祭りクルーズ 6日間
(2018年8月1日~6日)
今回は以前から興味があった東北祭りクルーズに親族7名で乗船しました。
福井県の敦賀港発着のクルーズで、愛知県在住の5名は自家用車で、2人の姪はそれぞれ大阪・京都発のシャトルバス(有料・片道2,500円)で港に向かいました。
港に早めに着いた私は、クルーズ船がタグボートに押されて入港する様子や、船員たちが乗客の荷物を、業者の方々が食料などを運び入れる作業を見ながら、これから始まるクルーズへの期待に胸を膨らませていました。
16時30分に出港後、夕食を済ませ、オレンジ色の夕陽が島影に沈んでいく様子をデッキで楽しんだりしました。20時20分からは「若狭マリンピア花火」を鑑賞。陸とは異なり、船上ではデッキに椅子を用意してもらい、ゆったりと贅沢な気分で花火を見ることが出来ます。花火鑑賞は船旅の醍醐味だと思います。
2日目は輪島観光。入港前には沢山の漁船が大漁旗を掲げて並走し出迎えてくれました。輪島の方々の温かい歓迎に感激しました。
下船後は、朝市を見たり、NHK朝の連続ドラマ「まれ」のロケセットがある「輪島ドラマ記念館」を訪れたり、輪島塗の素晴らしい作品を見て目の保養をしたりしました。一旦船に戻って昼食を取った後は別行動に。高齢の母は船内でのんびり。兄夫婦は輪島漆芸美術館へ。私は姪・甥と共に世界農業遺産の「白米千枚田」へタクシーで出かけました。
この白米千枚田は荒廃が進んでいたが、愛知県の安城東高校の生徒達の活動をきっかけに復活した、という話を運転手さんから聞きました。ちょうど私が高校生だった頃のことで、のほほんと過ごしていた私とは違い、立派な高校生達だな、と感心しました。
船に戻り、母を誘って「キリコ会館」へ。大小様々な現役のキリコが展示してあり、圧巻でした。古いものは江戸時代に作られたそうで、実際に人々に担がれて練り歩くキリコを見るために、夏祭りに合わせて再び能登を訪れたいと思いました。
出港セレモニーでは、多くの輪島の方々が見送ってくれました。入港時と同様、大漁旗を揚げた漁船の並走付きです。輪島の方々は本当に温かいです。
夕食後の船内イベントでは和太鼓や津軽三味線の力強い演奏を楽しみました。
3日目は秋田。秋田港から秋田駅までは「あきたクルーズ号」という臨時列車が運行されました。貨物駅である秋田港駅に客車を乗り入れ、竿燈まつりの期間には、寄港するクルーズ船に対応するための特別列車です。秋田駅のホームでは、なまはげが出迎えてくれ、ちょっとびっくりしましたが、観光客へのもてなしを感じました。
竿燈まつりまで時間があったので、私たちはレンタカーで男鹿半島を観光しました。寒風山展望台から八郎潟を眺めたり、なまはげ館を訪れたりしました。
早めの夕食を済ませ、いよいよ竿燈まつりです。バスで市内まで送ってもらい、徒歩で10分位のところにある桟敷の指定席で観覧しました。「どっこいしょ、どっこいしょ。」の掛け声と共に大小の竿燈が入場。小さい竿燈で子供達が一生懸命演技する姿に心を打たれました。大きい竿燈は50Kgにもなるそうです。
竿を足していくと、どんどん竿がしなります。それを、バランスを取りながら片手・おでこ・腰で支えて操る技は大迫力で感動しました。昼間には妙技会があるらしく、機会があればこちらも見てみたいものです。
船に戻り、楽しみにしていた夜食へ。知人から、ぱしふぃっくびいなすの夜食は種類が多くて美味しいと聞いており、正にその通りでした。けんちん汁・フグ雑炊・味噌ラーメンやフルーツ・デザートまで。毎晩夜食は供されているのですが、食べ過ぎ禁物と思い、足を運んだことが無かったのです。この美味しさは病みつきになりそうで、ヤバいです。
4日目は青森。レンタカーで田舎館村の田んぼアートと弘前城の観光に行きました。田んぼアートは2か所で開催されており、第一会場の展望台は50分待ちでした。時間がないのでこちらは諦めたのですが、第二会場の弥生の里では素晴らしい作品を見ることが出来ました。3階の高さから見たのですが、風で稲穂が揺れているのに作品の輪郭ははっきりしており、手入れ等の作業をする方々の情熱が伝わってきました。
船に戻ってから聞いたことですが、船のオプションで参加された方々は50分待ちの列を横目に、すぐに展望台に上がれたそうです。ちゃんと、びいなすラインがあるのですね。
船へ戻る途中に、ねぶたの作業小屋があり、ねぶたにビニールをかける作業をしていました。天気予報では降水確率が60%。その備えです。ねぶたは紙が貼ってあるので雨は大敵。残念な気もしましたが、これもまた一興と思うことにしました。
船内でまたまた早めに夕食を済ませ、徒歩にて桟敷席へ。雨はまだ降っていませんでしたが、船ではレインコートを配っており、それを持参しました。次々に趣向を凝らしたねぶたが入場。ビニールをかけられたねぶたは、内に光を灯されて幻想的な雰囲気。まるで繭に包まれた芸術品が、光を放っているようでした。「らっせっら~、らっせら~。」のお囃子に続き、大きなねぶたが四方八方・上下左右にうねりながら引き回されていきます。目の前で見るうねりは大迫力で、テレビで見るのとは全く別物でした。途中で雨が降り始め、レインコートを着ての観覧になりましたが、エネルギッシュな祭りに雨の冷たさも忘れるくらいの迫力でした。天気の良い日に、もう一度ねぶた祭りに来たいと切実に思いました。
5日目は終日クルーズです。ビンゴ大会やゲーム・卓球などをして船旅を満喫しました。
翌日は敦賀港に入港して下船。今回もたくさんの楽しい思い出が出来ました。来年はどこに船旅しようかな…。