音楽ツアーデスクのおすすめ情報★METライブビューイング2022-23がいよいよ始まります!
世界最高峰のオペラ座のひとつ、メトロポリタン・オペラ(MET)新シーズンがスタートしました。METが世界に誇るオペラ公演を「特等席」で鑑賞できるのが、METライブビューイング。全国20館の映画館の大スクリーンで楽しむことができます。
今シーズンは、モーツァルトの名作オペラ《ドン・ジョヴァンニ》や《魔笛》など、新演出は7作品。映画化もされ、ピューリッツァー賞に輝いた名作を基に描いた《めぐりあう時間たち》や、実在した黒人スター・ボクサーの葛藤を描く、ジャズとオペラが融合した《チャンピオン》といった新作も盛りだくさんです。
METライブビューイング2022-23 ラインナップ!
- ケルビーニ《メデア》(MET初演)
- ヴェルディ《椿姫》
- ケヴィン・プッツ《めぐりあう時間たち》(世界初演)
- ジョルダーノ《フェドーラ》(新演出)
- ワーグナー《ローエングリン》(新演出)
- ヴェルディ《ファルスタッフ》
- R.シュトラウス《ばらの騎士》
- テレンス・ブランチャード《チャンピオン》(MET初演)
- モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》(新演出)
- モーツァルト《魔笛》(新演出)
詳細はこちらから
METライブビューイング(松竹株式会社)
https://www.shochiku.co.jp/met/program/s/2022-23/
今年6月に実施したオンラインオペラツアー「ニューヨーク&ミラノ!世界最高峰の歌劇場と 魅力の街歩き」でも、多数の反響と根強い人気を誇るメトロポリタン歌劇場をご紹介しました。
ほんの4、5日間もあれば、ほぼ日替わりでオペラを楽しめるMET。まさに芸術都市ニューヨークならでは、ですね。
上記でご案内した10作品を含め23作品が、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で2022年9月27日から2023年6月10日まで上演されます。
次回は、新シーズンのオープニングを飾る注目の新制作 ケルビーニの《メデア》MET初演についてご紹介の予定です。
信州の秋を旅して
コロナ禍の前までは、ほぼ年に2回は海外旅行をしていたのに最近はかなわず、それなら国内でもと思いつつ、昨年の夏もコロナ大流行中であきらめてしまい今年こそは海外へ行けるかなと期待したものの、徐々に海外旅行も行けなくはないが、9/7までは帰国時の陰性証明提出のハードルも高かったし、その上円安が加速したことでやっぱり国内旅行に落ち着かざるを得ません。色々調べるうちに「ろくもん」に乗る旅を見つけました。
長野から軽井沢までの2時間、食事をしながら乗車、途中駅で観光もできるというもの。長野県はスキーのイメージはあるものの、ちゃんと旅をしたことがなくて非常に興味をかきたてられるものでした。
鉄道マニア でもないので、しなの鉄道という私鉄があり、「ろくもん」が豪華列車「ななつ星」のデザイナーと同じ水戸岡鋭治氏のデザインした観光列車であることも、この旅で初めて知りました。
「ろくもん」は3両編成。とてもこじんまりとした列車ですが、スッキリとしたデザインで機能的、マルーン色の車体がとても素敵。また、観光列車らしく、車窓からの景色を楽しみやすく配慮された座席の配置もとても好ましいものでした。
始発駅のため、ホームに列車は早めに待機しており、発車時刻の10分前ほどだったか、ほら貝の合図を受けてから乗車します。席には予め、お料理がセットされており、お飲み物はワインかりんごジュースが1杯無料でついてきます。
アテンダントが地元メーカーのワイン、地酒など追加の飲み物のオーダーを取りに来てくれます。アテンダントはお食事の説明と配膳、車窓の風景の案内、そして停車駅での観光案内まで大活躍。とてもきめ細やかにサービスしてくれます。お抹茶も車内でたててくれ提供され、そして最後には信州そばのお土産もあるのです。至れり尽くせり。今回、長野から軽井沢のルートで和食でしたが、軽井沢から長野までの行程では洋食(軽井沢イタリアン)だそうで季節を変えてまた訪れるたいなと思いました。
旅に出たのは大雨続きの後だったので、車窓風景は千曲川の水が泥色となっていましたが、晴れており浅間山も少しの雲にかくれてはいるものの、清々しい雄大な風景を楽しむことができて、心地よい時を過ごすことができたことが一番の収穫でした。
旅はやっぱり海外、国内にかかわらず非日常の体験となり、リフレッシュにはうってつけですね。
とはいえ、マスク必須の旅は窮屈で、本当はどこへ行くのもマスクなしの旅が普通にできることが一番だという思いを新たにした旅でした。
たんちゃましまし
ふとしたときに口をついてでる歌詞とメロディがあります。
「たんちゃましましー りやまそいそいー たんちゃやくしく」
中学生の頃、転校生がやってきました。
くっきり二重の大きく目、彫りが深く、真っ黒な豊かなウエーブの髪を持ち、そして底抜けに明るい笑顔。
多分、口に出さなくても南国出身だと分かったと思います。
やがて彼女は同じ卓球部に入部してきて初心者らしくぎこちないながら、失敗してもへこたれず笑い飛ばす、たちまち部のムードメーカーとなりました。
その彼女が折に触れ、踊りながら歌っていたのが「たんちゃましましー りやまそいそいー たんちゃやくしく」と私には聞こえる、言葉の意味はわからないながらも、いかにも南国ムードの曲でした。
その後、ほんの1年もたたないうちに彼女は転校していき、それから長い年月を過ごすうちに名前も忘れてしまったのですが、あのメロディと滑らかで陽気に踊る彼女の姿が幾年経ても記憶から離れません。
近ごろ、ふと気になってyoutubeで検索してみたら、これだったのだと見つけることができました。
沖縄民謡で「谷茶前節(たんちゃめぶし)」。
歌詞は色んな説があり、「タンチャマシマシ リアンガソイソイ」やら「ナンチャマシマシ ディアングァヤクシク」「タンチャ(ナンチャ) マシマシ(ムサムサ)デアングヮ(リアングヮ) ソイソイ」など。
今年は沖縄本土復帰から50周年、そしてNHKの朝のテレビ小説も沖縄出身の主人公を扱っているので、なおさらこのメロディを思い出した今日この頃です。
【開催報告】★後編はミラノ!★オンラインツアー ニューヨーク&ミラノ! 世界最高峰の歌劇場と 魅力の街歩き
6月16日開催 初めての本格的なオンラインオペラツアー「ニューヨーク&ミラノ!世界最高峰の歌劇場と 魅力の街歩き」が 終了しました! 前半のニューヨークにつづき、後半はミラノです!
後半冒頭はスカラ座の歴史を加藤先生の解説と映像でご紹介。
スカラ座は過去3度の火災に見舞われてきたこと、「スカラ座」という名前が、火事のあと安全な再建のために場所「スカラ教会」を移されたことに由来すること、身分の低い侍従たちは劇場の左右から出入りし平土間に立って観劇していたこと、逆に身分の高い人たちは馬車から降りられるように正面玄関から出入りしていたといったようなエピソードをまじえ、スカラ座からお借りした《ラ・ボエーム》《アイーダ》《リゴレット》の舞台映像の一部をご覧いただきました。
前半では、メトロポリタン・オペラの新制作《ランメルモールのルチア》の予告映像もご覧いただいたのですが、ルチアはその演出において大変斬新でもあったので、ニューヨークとミラノそれぞれの舞台の雰囲気の違い!が顕著に表れました。皆さんはどちらが印象に残りましたでしょうか…?
後半のゲストは、スカラ座やボローニャ歌劇場、ロッシーニ・オペラフェスティバルなど、イタリアを拠点に活躍を続け、最近では新国立劇場《セビリャの理髪師》のロジーナ、《フィガロの結婚》のケルビーノ、昨年10月の《チェネレントラ》のタイトルロールなどの出演で話題となったメゾ・ソプラノ脇園彩さんが登場!
2021年5月に撮影したミラノの街の様子をカメラを回しトークとともに映像に収めていただきました。編集の都合上、すべての映像はお見せできませんでしたが、お気に入りのカフェや、行きつけの楽譜店、リラックス&リフレッシュのために訪れる公園や、ミラノらしい佇まいをみせる路地裏など、20分間たっぷりとお楽しみいただきました。
さらにこの5月末には、加藤先生との対談動画を収録。
スカラ座やドゥオモ前の現在の様子をリアルに伝えていただきながら、スカラ座の舞台裏(音響や、天井桟敷席)などのトークをはじめ、コロナ禍での過ごし方、最新のコンサートスケジュールなどを語っていただきました。
2時間15分のオンラインツアーも残すところあと5分となったころ、なんとその前々日にドイツのマインツ歌劇場での《ナブッコ》の公演を終えたばかりの脇園彩さんご本人がライブで登場!!
実は、前日15日に「第52回ENEOS音楽賞」の洋楽部門奨励賞の受賞が発表された直後でもあったのです。
https://www.amati-tokyo.com/topics/news/2206151100.php
ENEOS音楽賞とは、日本の音楽文化の発展・向上に大きく貢献した個人または団体に贈られるもので、過去の受賞者にはピアニストの仲道郁代さん、横山幸雄さん、歌手では藤村実穂子さん、中村恵理さんなどがいらっしゃる歴史ある賞です。
受賞した直後の感想は?と加藤先生からの問いかけに、
「受賞のひとつのきっかけは、昨年の新国立劇場《チェネレントラ》にあったと思いますが、コロナ禍で多くの音楽家たちが大変ななか、私自身も思うように歌うことができず、望む人生を生きることが難しい苦しみや絶望感を感じてきました。そうした時期を経て、本当に自分の人生で望むものは何だろうか?という問いかけを通して、それは「大きな愛」にあると、生きる喜びを音楽と歌を通して皆さんと共有する、ということを再確認しました。ここからひとつの目標がみえてきて、それが《チェネレントラ》でひとつのかたちになったのではないかと、それを今回認めていただけたのではないかと思います」とのお話をいただきました。
脇園彩さんのしなやかでパッション溢れるメッセージでツアーが締めくくられました。
先月7月にはスペインのテアトロ・レアル《ナブッコ》でのデビューを終え、今年の10月には 川口総合文化センター・リリア でのリサイタルや、来シーズンの新国立劇場《ファルスタッフ》(2023年2月)への出演も予定されています。
最後にお客様から届いた感想を一部ご紹介します♪
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貴重な映像と共に繰り広げられる対談が、実に興味深いオンラインツアーだったように思います。
配信当日は仕事のため参加できませんでしたのでアーカイブで拝見しました。大変楽しめました。現地に行く際の参考にしたいと思いました。現地に詳しい方のお話を伺うのは興味深かったです。画質もよかったです。
脇園さんと加藤先生の対話形式のツアーは臨場感があって特によかったです。 また、実際のツアーの際にはぜひ参加したいです。
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オンラインツアーも今回で9回目を迎えました。
リアルの海外旅行復活が徐々に進んでいくなかで今後は頻度が少し減っていくかもしれませんが、オンラインならではの楽しみ方も味わえる良さを最大限活かして、リアルの旅と繋いでいきたいと思っております。
鳥たちに教えられたこと 夏
今年の梅雨はあっという間に、あっけなく終わると今度は容赦ない暑さに頭がクラクラ。早めの猛暑かと思えば、梅雨の終わり頃のように雨が続いたり、それもまた厄介です。運動不足解消のための散歩も暑すぎるとさぼりがちになります。冬から春の散歩時に近所の公園や川辺で出会った野鳥たちですが、冬鳥が多かったようなので夏になったら、果たして彼らはどうしているのか気になり、久しぶりに訪れてみました。まず池には水草が生い茂り、木々は青々とし、雑草さえも茂っており、春からも様相がすっかり変わっています。あれほど見かけたキンクロハジロは全く姿をみせず、そうそう、冬鳥のためどこかに移動していったようです。今年の夏、アオサギは空には飛んでるのを見かけますが、池に降り立つのは時々です。池の水もぬるくて居心地が悪いのかもしれません。
それとも、この辺りをカラスが占領しているために他の鳥は近寄り難いのかもしれません。
小さな灰色の鳥は見かけるのですが警戒心が強く、すぐ飛び立つので何の鳥やら判断できません。とはいえ野鳥は喧騒にあふれた街中の、ささやかなオアシスである公園の池や、大自然の中の川のように透明な水ではない川辺でも数羽であれ、たくましく生活しており感心してしまいます。
こんな風にありふれた近所の風景の中でも、よくよく見れば、季節とともに少しずつ何らかの変化があり、そうして時は流れていくのだなと思います。
コロナ禍の中の夏も3度目、もう4回目はないと信じたい今日この頃、何があっても飄々と都会の真ん中でたくましく生きる鳥たちのようにしなやかに生きていきたいものです。