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八幡堀と「たねや」

春の八幡堀、いい感じで桜が咲いています (C)Biwako Visitors Bureau


 滋賀県を代表する老舗菓子店といえば「たねや」。2004年のとんねるずのTV番組の中で、松田聖子がお土産に「たねや」のわらび餅を持ってきたことで一挙に有名になりました。今や東京から福岡まで40店舗以上、有名デパートなどに全国展開し、一度は賞味された方も多いかと思われます。この「たねや」の創業地は滋賀県の近江八幡市にあります。

 近江八幡市を流れる水路、八幡堀は天正13年(1585年)に豊臣秀次(秀吉の甥)が八幡山に城を築き開町したことに始まります。秀次の居城となっていた、八幡山城の城下町に建設された水路かつお堀です。この水路は全長4,750m、なんと琵琶湖まで繋がっており、近江商人の間で活発に利用されました。


時代劇のロケにぴったり!
(C)Biwako Visitors Bureau

 長年活用された水路も物流手段が陸路に変わり、昭和の高度成長期には荒廃してしまいました。無用の長物として堀を埋める計画もあったのですが、地元市民の尽力により整備され、現在は江戸時代を彷彿とさせる街並みに蘇り、白壁の土蔵や旧家が立ち並び、春は堀にかかる桜が美しい観光スポットとなっています。また、水戸黄門や遠山の金さん、暴れん坊将軍などの数々の時代劇のロケが行われ、最近ではNHK朝の連続ドラマ「あさが来た」や「るろうに剣心」などのロケ地にもなっています。

「たねや」は元々近江の材木店であったのですが、江戸時代から根菜類の種子を扱うようになり、「たねや」と呼ばれるようになりました。和菓子を始めたのは1872年、その後1951年より洋菓子に挑戦します。きっかけは近くに居住していた著名建築家ヴォーリズ。パーティに招かれ、交流する内に洋菓子やパンの作り方を学んだそうです。和菓子店「たねや日牟禮乃舎」のすぐそばにある洋菓子店「クラブハリエ日牟禮館」では今や名物となったバームクーヘンを求める人で賑わっています。


タコ焼きそっくりですが中は粒あんです。

 郵船トラベルが贈る2021年3月28日発「奥琵琶湖のオーベルジュ“ロテル・デュ・ラク”連泊と若狭海の幸、桜満喫の旅」では、最終日に八幡堀に訪れます。「たねや日牟禮乃舎」にも立ち寄ることもできますので、散策の合間にここでしか買えないタコ焼きそっくりの「つぶら餅」を賞味されてはいかがでしょう?

有名な作品のロケ地になるほど、情緒あふれる風景や美味しいお菓子のお買い物などをお楽しみください。


投稿者名 ペンギン君 投稿日時 2021年02月10日 | Permalink