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洋上で楽しむ本格オペラ“蝶々夫人” ~にっぽん丸は華やかな歌劇場に変身します~


藤原歌劇団「トスカ」(2020年にっぽん丸公演)


#にっぽん丸 #クルーズ #蝶々夫人 #オペラ 

 クルーズの楽しみ一つは夕食後に行われるゲストエンターティナーによる歌唱や演奏、ダンスパフォーマンス、ミュージカルなど、夜を彩る一番のイベント言っても過言ではありません。ご自宅からわざわざ都市部に出かけることもなく、ショーの会場までお部屋からわずか1分。さあ、今宵は特別、本格的なオペラが原語(イタリア語)で開催されるので、本場にならいドレスコードもフォーマル。船内は華やかな雰囲気に包まれロングドレスやタキシードも様になります。 


マッシモ・ベッリーニ劇場(シチリア島)

「オペラ」とは、役柄に扮した歌手による歌唱やオーケストラによる演奏を中心に演劇をすすめるイタリア発祥の舞台芸術で、「歌劇」とも呼ばれます。16世紀末から17世紀初頭にかけてイタリア中部の都市フィレンツェで古代ギリシャの悲劇を元に考案された演劇をルーツとしており、作品内容は悲劇が多く、演奏される音楽はクラシック音楽であることが一般的です。

 イタリアにはミラノのスカラ座を始め、本格的な歌劇場が18か所ありオペラやバレイが上演されています。歌劇場と言えば、映画に出てくるようなボックス席のある豪華な造りを連想しますよね。座席は大きく3つに分かれ、料金は正面1階のアリーナ席(プラテア)、ボックス席(パルコ)、天井桟敷(ガレッリア)の順となります。2022年の秋にローマのオペラ座で上演される「トスカ」は最も高額な席で約17,000円、ボックス席のさらに上にある天井桟敷なら3,000円ほどで鑑賞できます。オペラグラス必携ですが、全体を眺めることができるのが魅力です。


ジャコモ・プッチーニ(1858-1924)

 日本人にとって最も知られたオペラはやはり“蝶々夫人”。「ある晴れた日に」というアリアはあまりにも有名です。元々は長崎を舞台にした没落藩士令嬢の蝶々さんとアメリカ海軍士官ピンカートンとの悲劇を描いた米国の短編小説が戯曲化されたもので、イタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニがオペラの作品にしました。初演は1904年ミラノのスカラ座で上演されたのですが、1幕が長すぎると不評・・・その後改稿されてプッチーニを代表する作品のひとつとなりました。

 オペラは元来イタリア語、にっぽん丸 新春のオペラクルーズでは藤原歌劇団による原語上演が行われます。え?イタリア語なんでわからない、と慌てないでください。字幕はつくのですが、そうではなくて複雑なオペラのメロディーを堪能するのなら、やはり無理に翻訳して字余り(字足らず)になってしまう日本語よりイタリア語の方が良いのです。
 それでは、オペラ蝶々夫人のあらすじをご紹介します。二幕だけなのでとてもシンプルな内容、あらすじをあらかじめ知っていただければ、より楽しんでいただけるかと思います。


谷 明美(ソプラノ 蝶々夫人を演じます) 

<出演>
谷 明美(ソプラノ) 蝶々夫人役
澤崎 一了(テノール) ピンカートン役
折江 忠道(バリトン) シャープレス役
米谷 明子(メッゾ・ソプラノ) スズキ役

<第一幕のあらすじ>
時は1890年代、舞台は長崎の港を見下ろす丘に立つ家(グラバー園が舞台のイメージです)。アメリカ海軍士官のピンカートンは、「いつでも破棄できる条件で」現地妻として蝶々さんと結婚します。アメリカ総領事シャープレスが、ピンカートンの行為は軽率だと忠告しましたが、彼は聞く耳を持ちません。


蝶々さんは武士の家に生まれましたが、父が切腹するなど没落して芸者となっていました。このとき15才。結婚を心から喜んでいて、親族に内緒でキリスト教に改宗しました。しかし、その改宗に怒った親族に勘当されてしまいます。悲しむ蝶々さんでしたが、ピンカートンが彼女をなぐさめ、夕暮れの中、二人の美しい愛の二重唱が奏でられて一幕は終わります。


グラバー園 ©長崎県観光連盟

<第二幕のあらすじ>
結婚生活も束の間、ピンカートンがアメリカに帰ってしまって3年が経ちました。彼の帰りをひたすら待つ蝶々さん。
女中のスズキが「外国人の夫が戻ってきた例はない。」と言うと蝶々さんは怒って「彼はコマドリがヒナをかえす頃に戻ってくると言った。」と返します。そして有名なアリア「ある晴れた日に」(ピンカートンが戻ることを夢見ている)を独唱します。

ある日、総領事シャープレスがピンカートンの手紙を持って現れます。シャープレスはその手紙を蝶々さんに読んで聞かせようとしますが、ピンカートンの帰りを信じる蝶々さんを前に最後まで読むことができません。逆に、二人の間にできた3才の子を見せられ、ますます真実を話せなくなりました。シャープレスが帰ったあと、蝶々さんは長崎の港にピンカートンの所属する軍艦が入港したことを知ります。そして喜んで彼の帰りを待つのでした。
 
一晩中寝ずに待っていましたが、彼は帰って来ません。朝、蝶々さんが子供と寝室で休んでいると、ピンカートンとその妻ケートが訪ねてきます。女中のスズキから蝶々さんの思いを聞いたピンカートンは深く反省し、「花咲く愛の家よ、さようなら」と歌い去っていきます。直後に蝶々さんが起きてきて、アメリカ人女性の姿を見たとき、彼女はすべてを悟ります。子供を預かるというケートの申し出に、蝶々さんは彼が迎えに来るなら渡すと言いました。そして、ピンカートンが駆けつけたときには、すでに彼女は父の形見の短刀で自害していたのでした。
※上記内容は実際の上演とは異なる場合があります。


グラバー園 蝶々夫人像(三浦環広場)
©長崎県観光連盟

 蝶々夫人のお話は悲劇ではあるのですが、現実はどうだったのでしょうか?江戸末期、1859年の開国後、当時の長崎では蝶々夫人のように貧しさから外国人の妾になる日本女性がいたようです。実際は蝶々夫人のように夫の帰国後に自害するような事例はなく、また別の外国人や日本人と結婚するたくましい女性であったのです。
 とはいえ、欧米人がアジア女性に抱く控えめで夫に尽くす日本人妻、というイメージが美化されてこのようなお話になったと推察されるようです。時代の荒波を越えた幕末の女性にほっとしながらも「ピンカートン帰国後は優しい日本人の夫と再婚しました」、が結末ではオペラにならないので仕方ありませんね。


 さて、にっぽん丸は2022年も好評の新春オペラクルーズを実施します。ドレスコートはフォーマルとなり、二夜連続でオペラ蝶々夫人をお楽しみ下さい。全席指定席となり、スイート、デラックスルームのお客様はご乗船日までに座席をお選びいただけます。ステートルームのお客様は乗船日に抽選し、座席指定の順番を決定します。年始から、洋上でオペラ鑑賞とはとても素敵な1年になりそうですね。満船必至の人気クルーズですのでお急ぎお問合せ下さい。

 ✿2022/1/8(土)▶1/10(月) にっぽん丸 新春のオペラクルーズ 3日間
 ~藤原歌劇団公演 歌劇「蝶々夫人」G.プッチーニ作曲 原語上演・字幕付き~

 横浜-<駿河湾>-横浜

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投稿者名 emix-remix 投稿日時 2021年12月13日 | Permalink