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飛鳥Ⅱと出雲大社のご縁



 伊勢神宮と並び、一度は参拝された方が多い出雲大社。一般的には「いづもたいしゃ」と呼びますが、「いづもおおやしろ」が正式名称です。
 2021年4月16日(金)、飛鳥Ⅱは久しぶりに鳥取県の境港へ寄港します。出雲大社は島根県ですが、境港より車で1時間半程度で訪れることができます。

 伊勢神宮は天皇の祖先神である天津神、天照大御神をお祀りし、出雲大社は国津神の最高神、大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)をお祀りしています。


国譲りを迫られる大国主大神(右)

 天津神、国津神のルーツは神話の時代に遡ります。天照大御神の命により天から降り立った孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)一行は地上である葦原中国(あしはらなかくに)を治めていた大国主大神に国譲りを迫ります。
 経緯の詳細は古事記を読んでいただくとして、大国主大神が天照大神に国譲りをなさったとき、「私の治めていますこの現世の政事は、皇孫(すめみま)あなたがお治めください。これからは、私は隠退して幽(かく)れたる神事を治めましょう」と申されたとのことです。現代風に言うと、首相を辞任し、政権交代し、さらに政治家引退宣言です。

 大国主大神がお引き受けになった「幽れたる神事」とは、目には見えない縁を結ぶことであり、大国主大神が縁結びの神と呼ばれる所以です。全国にお鎮まりになっている国津の神々を出雲大社にお迎えしてどのような縁を結ぶのか会議をされるのが神在月(かみありつき)の神事です。縁結びとは男女の縁だけではなく、子授け、住まい探し、ハローワークからM&A(企業買収・合併)など多くの機能を兼ね備えた実務的な会議なのです。もちろん、議題には船旅も上ります(と、筆者は考えています)。


出雲大社のシンボル、神楽殿の大注連縄

 旧暦の10月を神無月と呼ぶのは国津神が出雲にご出張されて不在となるためで、出雲では国津神が出雲大社に集結するため、神在月(かみありつき)と呼びます。この間、お越しになられた八百万の神々は、旅社である東西の十九社にお鎮まりになります。神在月の神事はお越しになる神々を稲佐の浜でお迎えしてから会議終了後、お送りするまで約2週間続きます。出雲の人々は会議の迷惑にならないよう、現代でも歌舞音曲を慎み、静かに過ごすそうです。


 郵船トラベルが贈る特別プラン、2021年4月14日(水)神戸港を出港する飛鳥Ⅱ「春の北前航路クルーズと金沢探訪の旅」では境港にて船会社主催の出雲大社に正式参拝できるオプショナルツアーを設定しています。正式参拝とはお正月しか開かない八足門の内側にお入り頂くことができ、神職が祝詞を奉納しご参拝頂けます。通常、出雲大社の関係者からのご紹介がなければ実施できないとのことですが、飛鳥Ⅱと出雲大社のご縁でお引き受け下さったとのことです。この貴重なご体験をして頂きますと皆様にとっての新しいご縁が結ばれるかもしれません。
 クルーズ予約は3月26日(金)までとなりますのでお急ぎご検討下さい
春の穏やかな季節に心に残る旅をしてみませんか?


投稿者名 emix-remix 投稿日時 2021年03月24日 | Permalink