Vol.1メコン川をさかのぼり、アンコール・ワットを目指す優雅なリバークルーズご紹介。ベトナム編


サンパン(手漕ぎボート)でゆったりメコンデルタをクルーズ


ミトーで乗船、メコン川を遡ります。

 中国チベットを源流にラオス、ミャンマー、カンボジアを流れ、最後にベトナムに行きつく4,000kmにも及ぶ大河、メコン川。下流の町ミトーからコロニアルスタイルのリバー船に乗ってメコン川がもたらす肥沃なメコンデルタで古より変わらぬ人々の生活に触れる旅にご案内します。日本からはフライトでホーチミンへ。陸路で移動し、クルーズはミトー桟橋からスタートしますが、このあたりは川幅が3kmにもおよびまさに大河の名にふさわしい雄大な風景です。


メコンデルタに沈む夕日を眺めながらクルーズは始まります。


ぎっしりとひしめく水上マーケット

 3日目に訪れるカイ・ベーは手漕ぎボートでメコンデルタの風物詩、運河に毎日立つ賑やかな水上マーケットを訪れます。マーケット船は野菜や果物の取引を行う卸売船と、水上で働く人や観光客に飲料や日用品、軽食を売る小売船があります。


 カイ・ベーを訪れた後、船はサディックにすすみます。ここはマルグリット・デュラスの自伝的小説「愛人(ラマン)」で大変有名になった場所。映画も撮影されたのでご覧になった方も多いのでは?富豪の中国人青年が住む邸宅、ヒュン・トウィ・リーの家は現存されていてベトナム-フランス-中国の複雑な様式を見学することができます。
 また、サディックでは賑やかな市場の見学も楽しみのひとつ。色とりどりの野菜や果物、カニや魚、お米、そして生きたままの鶏などがさまざまなものが売られています。


タイ米は高級品。1Kg120円ほど。

新鮮な野菜。スターフルーツもあります。


ハサミを縛られたワタリガニ

生きた鶏を目が合ってしまいました。


高級魚のバサナマズ

 メコンは一見、水の色から汚いと思い込んでいる人がたくさんいますが・・・それは大きな誤解です。実はとってもきれいな川なのです。 メコン川が濁っているのは底に蓄積している土や泥のせいで決して汚れているわけではありません。肥沃なメコンデルタはアジア一の穀倉地帯でもあるのですが、水産業にも力を入れ、ベトナムの高級魚ナマズを養殖し、世界130か国にも輸出しています。日本人が思い描く日本ウナギではなく、現地でバサとよばれる白身魚。その味わいはウナギに似ていて唐揚げは絶品。4日目のチャウ・ドックでナマズの養殖場を見学します。


水上の住居。増水期でも安全。

 メコン川の水量は雨季と乾季で大きく異なり、増水期には渇水期の20倍にもなります。そのため、南部ベトナムのメコンデルタに住む人々は増水期に備えて水上に住居を構えています。このあたりは橋がかけられておらず、人々の生活はすべて水上マーケットでまかなうことができます。水上住居の床下で魚を飼っている家もあるのです。チャウ・ドックは大変活気のある町で、観光客は少なく、地元の人々の普段の生活を垣間見ることができます。


チャム族の高床式住居

 チャウ・ドックより川を少し遡り、かつてチャンパ王国の末裔であり、多くはヒンドゥー教よりイスラム教徒に改宗したチャム族の村を訪れます。現在は少数民族の彼らは高床式の住居で生活し、チャム族の女性は髪をスカーフやベールで隠している人が多く、美しい織物をを作り、小物入れやぬいぐるみなどのお土産物を売っています。日本でもこの綺麗な織物を輸入してポーチなどを販売している会社もあります。ムスリムとはいえ、他のイスラム教徒とは隔絶した生活をしているので、殺伐をした雰囲気はまったくなく、穏やかに暮らす人々です。


髪を隠すチャム族の女性

 チャム族の村を訪れた後、ベトナムを後にして、いよいよカンボジアに入ります。入国手続後、船は首都プノンペンを目指します。ポル・ポト政権時代に荒廃した「東洋のパリ」はかつての美しさと賑わいを取り戻しているのでしょうか?乞うご期待!(カンボジア編に続く)


わずか56名様だけを乗せてゆったりクルーズ。揺れとは無縁です。


客室はメイン10室、アッパー18室のみ


 今回ご紹介したベトナム側のメコン川流域は「パンダウ メコン川とたっぷり、アンコール・ワット遺跡鑑賞の旅」で訪れることができます。欧米人に絶大な人気を誇るパンダウ社の船はお伝えした通り、わずか28室の船ですので大変お部屋の確保が難しく、早期申込割引期日の7月27日(金)を過ぎますと、お部屋の確保が大変難しくなります。
 成田と関空からそれぞれホーチミンへ直行便利用、クルーズ中は主要な観光がすべて含まれ、最終目的地のシェムリアップからはかの、アンコールワット遺跡鑑賞がたっぷり3日間。充実のメコン川クルーズに是非この機会に訪れてみてはいかがでしょうか?


投稿者名 emix-remix 投稿日時 2018年06月12日 | Permalink