ぱしふぃっく びいなす 種子島・天草クルーズ 後編(天草編)
ぱしふぃっく びいなす 種子島・天草クルーズ3日目は、天草上陸。天草の牛深港には大型船が接岸できないため、「通船(つうせん)」を利用しての上陸となります。
心配していた雨がついに降り初め、島内観光のスタートは雨の中…いや、豪雨の中。どうなることかと思いましたが、不思議とお客様がバスを降りて観光するタイミングで雨が上がりひと安心です。
キリシタンゆかりの地、天草には貴重な歴史的観光ポイントが盛り沢山です。
まずは昭和8年建造のロマネスク様式の教会、大江天主堂。礼拝堂内では日本では珍しい聖画が見られます。
大江天主堂へは、隣接するロザリオ館から細い石段を登ってゆきますが、今回はお客様の人数が多いこともあり、別ルートの車道を通るシャトルバスをご用意しました。
ロザリオ館は「かくれキリシタン」の歴史を展示する資料館。聖母子像に見立てて礼拝されていた中国渡来の母子観音像「マリア観音」や、人目を避けて祈りを捧げていたかくれキリシタンの姿を等身大でリアルに再現した「かくれ部屋」のジオラマが見どころです。
また、2010年7月にリニューアルされた天草キリシタン館では天草・島原の乱の際の天草四郎の陣中旗(重要文化財)のレプリカが展示されています。聖杯と天使が描かれたエキゾチックなデザインの旗には血痕や矢弾の跡があり、これまたリアルです。
天草キリシタン館の入り口脇には天草四郎像が。ミステリアスな美少年と言われる天草四郎。よく見るとこの像は頬が丸みを帯びて、まだあどけない風情です。ちなみに原城にある像はもっと大人になった恰幅の良い天草四郎です(16歳には見えないかも…!?)。
館内で展示されていた、ノエビア化粧品のイラストで有名な天草出身の画家鶴田一郎氏による天草四郎が両性的で神秘的で素敵でした。なんでも氏が初めて女性ではなく男性を描いたものだとのことです。
さて、今回の観光ツアーのハイライトはドルフィン・ウォッチング。五和沖合いには約300頭ものイルカが住み着いていて人気を集めています。
雨が降ったりやんだりでハラハラするなか、バスは港へ。イルカの街だけあって、車道沿いの街灯はイルカ型!期待が膨らみます。
降り始めた雨の中、合羽を着てクルーザーに乗船。(人数によって漁船を使うこともあるそうです。)沖合いに向かうこと10分ほどでイルカ登場!天草では「イルカは煮ても焼いても食えぬ」という言葉があるそうで、捕獲される心配も無く安心しきったイルカたちは人懐っこく寄って来ます。2、3頭ずつが固まって船を先導するように泳いだり、小さなジャンプを見せたり、お腹を上にして遊んで泳いだり…。常に20頭くらいが見えている光景は感動ものです。イルカが現れて少しすると雨が上がりました。ラッキー♪
それにしてもすばしっこいです。カメラで姿を捉えるのは至難の業。「ぶほーっ」という呼吸音と共に浮かんでは沈みます。イルカとの距離は2メートルくらいでしょうか。手を伸ばせば触れられそうです。
水のきれいな海ですからお天気が良かったら青い海にイルカが映えたことでしょう。でも、この日はお天気こそ良くなかったものの、陸の近くまでイルカが来ていて数も多かったそうです。
さて、お待ちかねのランチは新鮮な海の幸のバーベキュー。捕れたてのアジやエビを炭火で香ばしく焼き上げて天草の海の恵みを満喫です。
牛深港に戻ると、地元の方々が歓迎イベントで名物「ハイヤ踊り」を披露してくださいました。露天も出て縁日のよう。天草の皆さん、有難うございました。中央のステージにはこの後ノブ&フッキーさんが飛び入り参加していたそうです。
通船に乗って、「ぱしふぃっく びいなす」に戻ると、地元の漁船が大漁旗を掲げて見送りに来て下さいました。15隻が並んで「ぱしふぃっく びいなす」の周りをぐるっと回ってくれるのです。うーん、壮観。
夕方5時、名残惜しくも出航です。これから船は太平洋経由で神戸へ向かいます。
3日目のディナーはイタリアン風の洋食。メインショーは再びアカペラ・グループの「宝船」さん。美しい歌声と衣装にしばし釘付け。
そしてついに4日目、最終日。夕方6時の神戸入港まで船内イベントが目白押しです。ブリッジ(操舵室)開放や一等航海士さんによる日食クルーズ秘話の講演会などもあり、船好きでなくても興味津々。乗船のアーティストの方々による様々なコンサートに聞き惚れるうちに船はどんどん神戸に近づいてゆきます。
さて最後のイベントは豪華景品付きビンゴ大会です。みなさん、当たりましたか!?
やがてついに神戸入港。4日間のクルーズ終了です。下船後、港でお見送りした乗客の皆さんの笑顔が嬉しかったです。どうも有難うございました。またどこかでお会いできますように…。
前編(種子島編)はこちら