大島紬のふるさとを訪れてみませんか。~奄美大島の特産品をめぐる旅~
奄美大島は沖縄と鹿児島のちょうど中間地点にある奄美群島の中心的な島。本土四島を除く面積ランキングでは佐渡島に次ぎ5番目で東京23区よりも大きな島です。鹿児島県に属す奄美群島は、奄美大島の他、喜界島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の8つの有人離島で成り立っています。これらの島々の名を聞いて、沖縄じゃなかったんだ、と思った方もいらっしゃるかもしれません。島そのものは沖縄同様コーラルブルーの海に囲まれ、固有種が生息し、海洋生物の宝庫としてダイビングのメッカでもあるのですが、文化的にはかの琉球王国の影響も受け、奈良時代には遣唐使船の寄港地でもあったため、大陸文化も色濃く残すユニークな島なのです。
奄美大島といえば特産品の大島紬を連想された方も多いかと思います。フランスのゴブラン織、イランのペルシャ絨毯と並び、世界三大織物に数えられる着物の女王。養蚕の適地として奈良時代以前より絹糸作りが行われていたようで、正倉院宝物の書簡にも記された献上品「南方の赤褐色の着物」が大島紬とされています。
当初は真綿でも織られていたようですが、大正期に絹糸100%の製品となり、昭和50年(1975)には通産省(現経済通産省)の伝統的工芸品指定品目として「本場大島紬」が登録されました。生糸(絹)を使用し、先染めの平織り、かすり糸のかすりを手作業により柄合わせをするなどの30以上もの工程を踏んだものだけを本場大島紬と名乗ることができます。
手紡ぎの糸を、テーチ木(車輪梅)という奄美エリアに生息する植物の煎汁液と、鉄分を含む泥土でこげ茶色に発色させる「泥染め」を行うため、優雅な光沢を持ち、しなやかで軽く、シワになりにくいという特徴があります。また着崩れや虫食いが起きにくいので、孫子の代まで200年着用できるとも言われています。そうなると、気になるのはお値段です。
お着物をお召しになる方ならよくご存じかと思いますが、憧れの大島紬はお安いものでも一反30万円はするそうで、100万円以上の価格のものがざらにあるそう。これでは・・・奄美大島を訪れても、気楽に買い求めることはできません。ですが、多くの伝統工芸品がそうであるように、近年はもっと気楽にお求めいただけるアイテムも作っているようです。たとえば、ビールカップ、ハンカチ、スカーフ、バッグ、携帯ケース、ペンなど。数千円から数万円くらいの価格です。もしお気に入りの柄に出会ったら旅の記念にご購入されても良いですね。
この記事を読んでいただいて、「あれ、もしかして大島紬が我が家にもあるのでは・・・」と思い当たるなら、箪笥の肥やしに陽の目を当てる日が来ました。奄美大島に寄港するクルーズでお召しになられてはいかがでしょうか。大島紬は高価ではあるのですが、クルーズ船のドレスコードでは「カジュアル」の日にご着用頂けます。軽くてしわになりにくい素材は旅行にぴったり。宅配便をご利用いただければ運搬もらくらくです。大島紬をお召しいただければ、旅の気分もぐっと高まる事間違いなしです。
亜熱帯の雰囲気でありながら、多くの歴史と文化を育んできた魅力的な奄美大島、以下のクルーズが予定されています。この機会に是非、奄美大島の自然と文化に触れてみてはいかがでしょうか?
<にっぽん丸>
✿2022/3/4(金)▶3/9(水) 東京発着 屋久島・奄美大島クルーズ 6日間
東京~<終日航海>~屋久島~奄美大島(名瀬)~<終日航海>~東京
<ぱしふぃっく びいなす>
✿4/13(水)▶4/17(日) 亜熱帯の島 奄美大島と洋上のアルプス屋久島クルーズ 5日間
神戸~<終日航海>~奄美大島(名瀬)~屋久島~神戸
✿4/29(金・祝)▶5/4(水・祝) GW世界遺産二島めぐり 奄美大島・屋久島クルーズ 6日間
横浜~<終日航海>~屋久島~奄美大島(名瀬)~<終日航海>~横浜
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