滝田栄さん講演会
今回レポートしている【飛鳥II 日本郵船チャリティークルーズ】ですが、改めてご説明すると公益財団法人プラン・ジャパンの協力のもと実施されたチャリティークルーズです。
クルーズ2日目の午前中にはプラン・ジャパンを支援して20年、現在は同評議員も務める俳優の滝田栄さんによる講演会が開かれました。
会場はプラザデッキ(6デッキ)船首側のギャラクシー・ラウンジですが、ハリウッドシアターのスクリーンと各客室のテレビでも同時中継されていました。
満席の会場で始まった講演会。滝田さんはフィリピン、タイ、ベトナム、インドなど、様々な国で出会った子どもたちとのエピソードを語ってくださいました。
貧しい村やスラムに生きる人々の生活とは…例えば廃品回収のみが収入源、家族全員が一度に横になって眠ることもできないような狭い小屋で寝起きする過酷な生活。
満足な教育を受けることなくエイズや無知な出産の危険に晒されてゆく子どもたち。
せっかく小学校を設立しても、学校生活に馴染めずドロップアウトしてしまう子どもが多いこと。ただし、小学校以前に幼児教育を経験した子どもたちは、小学校以上の学校教育にも抵抗なく馴染んでゆくこと。それだから早期からの教育制度の確立が必要であること。
スラムで育った少女が教育を受けるうちに持った夢「パイロットになって人の役に立ちたい」。そして海外からの小さな支援でこのような境遇に生きる子どもたちに可能性を与えることができること…。
ラグジュアリーなクルーズ船の中で聞くとまるで別世界、けれども今この瞬間にも存在する紛れもない現実。いろいろ考えさせられてしまう内容の濃い講演会でした。
飛鳥IIは間もなく清水港に入港します。