現地レポート グラバー園にて
前回に引き続き長崎のみどころをご案内します。
上の写真は「旧オルト住宅」です。長崎に残る石造りの洋風住宅の中で最も大きく、大浦天主堂や、旧グラバー邸を手がけた天草出身の棟梁 小山 秀氏によって造られました。港に向かって突き出た切妻屋根のポーチ、広いベランダから長崎の港の風景が見えます。
グラバー園は、日本の産業に貢献し新しい時代への扉を開いた長崎居留地の人々ゆかりの建物で構成されています。
長崎居留地の人々:
■トーマス・ブレーク・グラバー
スコットランド出身で、1859年来日 造船、採炭、お茶の貿易を通して近代化に貢献しました。
■フレデリック・リンガー
イングランド出身、1864年来日。リンガー商会を設立して、貿易、ホテル、製茶、製粉、上水道、発電事業を行いました。
ちなみに、長崎ちゃんぽん「リンガーハット」のホームページによると、お店の名前は、同氏にあやかっているのだそうです。
http://www.ringerhut.jp/customer_support/faq/#05
■ロバート・ネーム・ウォーカー
イングランド出身で日本の海運業に1898年にウォーカー商会を設立し我が国最初の清涼飲料水を発売、兄のウィルソン・ウォーカーは、「キリン・ビール」の前身である会社を設立しています。
■岩崎弥之助
三菱の創始者、岩崎弥太郎の弟で三菱の二代目社長として三菱財閥をつくりあげ、兄の弥太郎とともに、終生長崎でグラバーを交友を重ねたそうです。
■ウイリアム・オルト
イングランド出身 1859年に来日しオルト商会を設立。
九州一円からお茶を買い求め、製茶輸出業を通じて日本茶を世界に広めました。
いかがでしょう、居留地が海外との交流の最先端として輝いた時代を思うと、港町長崎の魅力が一層増すような気がします。
現地レポート 雨の長崎
24日の夕方に快晴の鹿児島港を出港した飛鳥IIは、翌日宮崎県の日南(油津)に寄港したあと、次の寄港地である長崎へ…入港するはずだったのですが、なんと一度消えたはずの台風12号が復活台風として日本の南に接近。長崎にやってきてしまいました。
飛鳥IIは台風を避けるため、26日の日曜日に予定されていた長崎寄港を1日延期し、この日は九州南東部を航行して台風をやり過ごしました。
残念ながら長崎の市民祭花火大会も中止になってしまいましたが、客船クルーズの良いところは船がホテルでもあるので、このような場合でも台風を避けながら旅が続けられるところです。お客様には船の上でゆったりとした時間をお過ごしいただきました。スパやフィトネスが人気だったようです。心配された揺れはほとんど無かったとのことでした。
長崎では台風の日曜日、港の前の丘に建つ大浦天主堂が、翌日の朝に飛鳥IIが無事その優美な姿を見せてくれることを祈りながら、訪れる人もまばらな風雨の中ひっそりとたたずんでいました。
今回のクルーズのテーマは「明日の世界遺産にであう旅」。この大浦天主堂も「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」として世界遺産暫定リストに掲載されています。
大浦天主堂は正式名称を「日本二十六聖人殉教者天主堂」といい、150年前の1865年に創建された現存する日本最古のキリスト教建築物で、洋風建築として初めて国宝に指定されました。
日本二十六聖人とは、秀吉の為政の1597年2月に日本で最初の殉教者となった26人のキリシタンです。
殉教事件の発端は前年の1596年にフィリピンからメキシコに向かっていたスペインの商船「サン・フェリペ号」が土佐に漂着したことでした。取り調べを受けた航海士が「スペインは宣教師を派遣して信者を増やし、やがてその国を支配する」と述べたとされ、これに激怒した秀吉が各地で捕えた26人のキリシタンを長崎の西坂で処刑してしまったのです。大浦天主堂は、この日本二十六聖人に捧げられた聖堂です。
サン・フェリペ号が土佐に漂着した原因も台風でした。長崎の歴史に思いを馳せる台風の雨の日曜日でした。
現地レポート 飛鳥II @ 鹿児島港
7月24日、快晴の鹿児島港 マリンポートに入港した飛鳥は突き抜けるような青空のもと、ゆったりとその白い船体を横たえていました。 世界一周の航海で横浜港に入港した際には、ちょっと疲れた様によごれていた船体も、すっかりときれいにお化粧直しをして、今日は静かな桜島を見ているようでした。
マリンポートには、鹿児島の有名な薩摩焼酎や、特産品の黒酢を販売するテントが並んでいました。
黒酢は、3年寝かしたもの、中には十年ものもありましたが、暑さのせいかやはり、かき氷のテントがにぎわっています。
鹿児島港マリンポートでは、客船が入ると県民のボランティアの「おもてなし隊」が出迎えてくれます。
今回は、午後2時の出航イベントとして、鹿児島の小学生、中学生,で構成されたバンド「リトル チェリーズ」が圧巻の演奏で飛鳥の出航をお見送りしてくれました。
リトルチェリーズは、「グレン・ミラー楽団」の曲を中心に演奏活動で活躍しているジャズバンドで30年の歴史があり、アメリカでのグラン・ミラーのイベントにも何度も招待されている少女ジャズバンドです。
コンサートも実施しているようで、あちこちからひっぱりだこです。
素晴らしい演奏にお礼の汽笛を鳴らしながら、飛鳥は次の寄港地長崎に向けてゆっくりと、鹿児島港マリンポートを離れてい行きました。
この先は、台風12号のため、長崎までの航行は、航路を変えながら、1日遅れで27日に長崎港に入港予定です。
観光客船の入港予定(鹿児島港:平成27年):
https://www.pref.kagoshima.jp/ah09/infra/port/minato/cruising/h27kikouyotei.html
リトルチェリーズ サマーコンサート2015:
http://eplus.jp/sys/T1U14P002161223P0050001
船内での喫煙について
2014年7月より客室内(バルコニー含む)全面禁煙となった飛鳥IIですが、船内での喫煙スペースは以下の通りとなっています。
○クラブ・スターズ(6デッキ)…営業時間内のみ
○シガーバー(6デッキ)…24時間利用可
○マリナーズクラブ(6デッキ)…営業時間内のみ、喫煙席あり
○ビスタラウンジ(6デッキ)…営業時間内のみ、喫煙席あり
○外部デッキ(7、11デッキ)…灰皿のある場所のみ
○リドデッキ(11デッキ)…灰皿のある場所のみ(食事中は禁煙)
※レストランは全席禁煙です。
デッキプランはこちらから。
マナーを守って、快適な旅を♪