アイスランド・グリーンランド紀行~6日目 その2~
北欧の素晴らしさを伝えるアイスランド・グリーンランド紀行、前回はアイスランド第2の都市、アークレイリ(Akureyri)を目指し、絶景スポットやダム、デティフォス(Dettifoss)の滝を観光したお話をさせていただきましたが、今回は日本にいる時から楽しみにしていた、とあるスポットを経てからアークレイリに到着するまでのお話を、させていただきたいと思います!
■6日目 アークレイリへ
時刻は午後1時を回ったところです。デティフォス(Dettifoss)の滝にパワーをもらい、車はアークレイリへと進んでいきます。このあたりから、この旅では珍しく雨が降ってきました。途方もない一本道のため事故の心配はありませんが、万が一側溝に落ちてしまったりすれば後続・対向の車は1時間ほど来ません。そこから助けが来るのはこの周囲に何もない状況、数時間、あるいは翌日かもしれません。油断することなく、慎重に車を走らせます。
先日も見た石のタワーがここにも散見しております。これは一体誰が、いつごろ、何の目的で積み上げたものなのでしょうか。謎は深まるばかりです。考えに考えた末、宇宙からのメッセージとも、思えてきました(笑)
旅も後半に差し掛かり、この景色もあと数日で見られなくなります。今や当たり前となった自然もそろそろ見れなくなるぞ、と噛みしめつつ、1時間ほど車を走らせたところに不意に人(車)だかりが。この旅何回目かの、間欠泉です。これまで以上に近くで観察でき、ものによっては触ることも可能です(もちろん100℃を超える蒸気に触れることはありませんが!!)
特に立ち入り禁止の線もありません。ゴールデンサークル以外は、基本的に自然はそのままに残されているようです。先ほど残り少ない自然を噛みしめようと思った矢先でありながら、本来ならば大騒ぎするはずのこの大それた自然の創造物も、ここ数日を経て思ったほど感動していない自分に気付き、驚きます。大自然への慣れ。なんとぜいたくな悩みなのでしょうか!周囲の写真をひとしきり撮影し、再び目的地へと車を走らせます。
ここまでくれば約15分ほどで、もうすぐ以前から目を付けていた目玉スポットに到着します!
時刻は午後3時を回ったころ、遠くから煙突の煙が見えてきました。到着です!!!
少しだけもったい付けてご紹介するのは(笑)、
ミーバトンネイチャーバス(Jardbodin vid Mývatn)。その名の通り、ミーバトン(Mývatn)と言う湖の近くにある天然温泉です!!
以前ご紹介したブルーラグーン(Blue Lagoon)の半分ほどの大きさの温泉です。半分ほどとは申しておりますが、比べているブルーラグーンが世界最大サイズのため、こちらも十分に大きな温泉です。浮かぶ、泳ぐ、漂う・・・なんだってできます(笑)
ブルーラグーンより小さな駐車場に車をとめ、ブルーラグーンより小さな入口を入り、ブルーラグーンより簡易な受付を済ませ・・・と、決して見下しているわけではありません(笑)が、小規模にはなります。お値段は日本円で3000円ほどかかってしまいますが、日本で言うスーパー銭湯のような気分でご入場いただけます。
ブルーラグーン同様水着に着替え入場すると・・・
壮大な景色に浮かんでいるような大きな温泉が、そこにはありました!!!
感嘆の声を上げながら嬉々としていざ、入湯です。
場所により温度はまちまちですが、ほとんどの箇所がややぬるめの温度となっており、ずっと入っていられます。お湯も写真の通りブルーラグーンと同様の石灰質のものです。
ここで個人的な意見となりますが、ミーバトンネイチャーバスのブルーラグーンと比べて少し良いところ、少しだけ残念と感じたところについて、申し上げたいと思います!
★良い点
・人が少ない
・景色が良い
・受付から入場までが楽
・ネットでの事前予約等は不要
・景色が遠くまで見渡せる
★残念な点
・アクセスが悪い(レイキャヴィークから一日で行き来できない)
・石灰を顔に塗れない
・マッサージや高級料理など、豪華なオプションがない
良い点について、なんと言ってもブルーラグーンより混んでいないことが一番に挙げられます。ブルーラグーンは特にお風呂の縁の方では人が所狭しと並んでおり少し窮屈に感じますが、その点では周囲を気にせずに落ち着いて、それこそ飽きるまで漬かっていることができます。また、低地にあり周囲が岩場に囲われているブルーラグーンとは違い、丘の上と高地にあり柵などもないため、お風呂に浮かびながらアイスランドの自然を地平線まで眺めることができます!
残念な点についてはやはり全ての旅の拠点となる首都・レイキャヴィークからは一日で行き来することがどうしても厳しいため、別の都市を経由して向かわねばならない点です。他にも石灰を顔に塗ったりお風呂に浮かびながらのマッサージなどの特別なオプションは、やはりブルーラグーンの方が充実しております。
浴槽にサウナとたっぷりと楽しみたいところですが、時刻はもう午後4時を回ってしまいました。
お店が全て閉まっていた前日のヘプン(Hofn)村での苦渋を再び味わいたくありません。アークレイリに明るいうちに着きたいため、名残惜しいですがお風呂から上がります。とはいえ、ここからアークレイリまでは一時間ほどの距離です。ネタバレになってしまいますが、翌日もこのミーバトンネイチャーバス、訪れています(笑)
お風呂から上がり、遊びに夢中で午前に食べたパンから何も食べていないことを、ふと思い出します。
お腹をぎりぎりまで空かせてのアークレイリでのディナーができれば一番なのですが、万が一レストランが全てしまっていることを想像すると、とても恐ろしい気持ちになります。海外での空腹が、あれほどに不安なものとは思いませんでした(笑)迷うことなく、遅すぎるお昼をいただきます。
お風呂の売店にていただいたお昼、こちらは味に間違いのないスモークサーモン、そしてサーモンに埋もれて見えないですが、下にはライ麦パンのような味のする、固くしっとりとしたパンが敷かれています。
サーモンとよくマッチし、美味しいです。あっと言う間に食べ終わります。中途半端な量に、更にお腹が空いてきました。
さっぱりした後に軽い食事も済ませ、続いて向かうのはミーバトン(Mývatn)湖です。
当然ながらミーバトンネイチャーバスにほど近いところに、ミーバトン湖はあります(笑)
海にも川にもつながっていないこの湖は、地球の割れ目こと・シングヴェトリル国立公園(Þingvellir National Park)の川の光景を彷彿とさせるほどに凪いでおり、空の景色をそのまま映し出します。
そして何を隠そうこのミーバトン湖、その名のMý(ミー)とは「蚊」と言う意味であり夏場には蚊柱ができるほどのとんでもない数の蚊がいます。、9月の半ばのこの時期であっても、例外ではありません。
写真ではとても落ち着いた湖に見えますが、車から降りた途端、そこかしこから人の匂いを嗅ぎつけた蚊たちが襲ってきます。(お風呂にはいったのに・・・)
ところがここの蚊たち、実は人の血を吸わない無害な蚊であり、人にひっつこうとすれど、害のあることは何もしてこないのです。とはいえ口に入りそうです。とってもうっとうしい。
ちなみに、ミーバトンの名がついてはいますが、湖から少し離れた高所にあるミーバトンネイチャーバスには蚊はいませんので、ご安心ください。
大量の蚊に目をしかめながらも、ミーバトン湖も記憶に刻むことができました。
なかなかできない異国での一周旅行。できる限り全ての観光スポットに寄りながら向かっていきます。アークレイリまでは残り50分ほどで到着します。その前にあと一つだけ寄り道をしました。
この旅では何度も登場している滝ですが、今回で最後なのでご辛抱ください(笑)
最後にご紹介するのはゴーザフォス(Goðafoss)の滝、訳すと「神々の滝」と呼ばれています。今までご紹介させていただいた滝の中でも比べ物にならないほど壮観でした。
橋を渡り、岩場を通って水の落ちている場所まで近づきます。やはり、水の音が大きすぎて、声なども何も聴こえません。神々の滝にふさわしい光景が、視界いっぱいに広がっていました。
これまで見てきたデティフォス(Dettifoss)やグトルフォス(Gullfoss)と規模は変わりませんが、ただ豪快に落ちるだけでなく、同じ高さにある幾つかの場所から水が落ちていく光景は、今までの滝にはなかった、「気高さ」のようなものを感じさせてくれました。
ゴーザフォスも見れ、もうすっかり滝の虜になってしまいました。日本に帰ったとして、私を満足させてくれる滝は、果たしてあるのでしょうか(笑)
ゴーザフォスからはアークレイリまであと少し。
気分を盛り上げるため海岸沿いを、安定のJ-POPを聞きながら軽快に走り抜けます(笑)
大きく緩やかなカーブを曲がると、町が見えてきました!
レイキャヴィーク以来の繁栄を見て、感動すら覚えます(笑)
対岸に見えるアークレイリには、川に架かる橋を渡ります。
非常にたくさんの回り道をしながら、ついにアークレイリに到着しました。
夕方の到着を目標としていましたが、このブログのお約束通り、到着は夜の7時です。
次回は夜からの書き出しとなりますが、アークレイリ市街の観光について、お話させていただきたいと思います!
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to be continued...