戦後70年節目の年に 〜幻の豪華客船「橿原丸」と初代「飛鳥」〜
初代「飛鳥」の船内には戦前の豪華客船の一等サロンを再現した「飛鳥ラウンジ」というライブラリーに併設されたサロンがありました。重厚なソファーが置かれたそのサロンの壁には一枚の客船の絵が掲げられていましたが、その船の名前は「橿原丸」といいます。三菱重工長崎造船所で建造されていましたが戦争の機運が高まり途中で航空母艦に変更されたため「幻の豪華客船」といわれています。完成すれば28千トンの当時では日本最大級の客船とした太平洋に君臨しているはずでした。
戦後氷川丸の運航を最後に客船事業から手を引いていた日本郵船でしたが、客船事業復活の際に「橿原丸」がなしえなかった郵船の夢を託されて建造されたのが初代「飛鳥」です。完成予想図でしか見たことがなかった「橿原丸」ですが、この度三菱重工長崎造船所史料館に「橿原丸」の船内インテリアデザイン画と橿原丸のモデルシップが「飛鳥」と並んで展示されているのがわかりました。
今年は戦後70年の節目の年になりますが、【長崎ランタンフェスティバルツアー】の中で「橿原丸」にスポットを当てたツアーを企画しました。このツアーでは「橿原丸」とはいったいどんな客船であったのか、また建造された客船転用空母「隼鷹」の壮絶な戦いのドラマを追いながら知られざる昭和史を探っていきます。
ツアー:
【長崎ランタンフェスティバルと隠れキリシタンの島「黒島」 3日間<2月出発>】