~ビッグバンドでスイングする夜2022~ 名門 JAZZ CLUB “BLUE NOTE TOKYO”が飛鳥Ⅱに再登場


ERIC MIYASHIRO & NAO YOSHIOKA

 1923年から1940年のニューヨーク ハーレム地区、コットンクラブ(Cotton Club)は連日大盛況していました。時は禁酒法時代、白人専用の高級ナイトクラブには後年、世界に名を馳せることになるデューク・エリントン、ルイ・アームストロング、カウント・ベイシーなどの黒人ミュージシャンが出演し、スイングジャズでダンスを楽しむ男女が押しかけていました。店名の由来は綿花の輸出が米国に富をもたらしていた「南北戦争以前の南部への郷愁」、それ故店内は綿花農園のような装飾が施されていました。


Cotton Club(1920年代)

 デューク・エリントン楽団(Duke Ellington & His Orchestra)は1927年から1931年までコットンクラブ専属バンドとして出演していました。そのため、彼は地方巡業をする必要もなく、腰を据えて数々のダンスミュージックを作曲をしていました。さらにはクラブでの演奏が毎週ラジオ放送されたこともあり、彼の名は一躍全米に知れ渡ることになったのです。


 コットンクラブが大盛況だったころは所謂スイングジャズの黎明期。デューク・エリントは前述のカウント・ベイシー、ベニー・グッドマン、グレン・ミラーなどの楽団とともに一大スイングブームを巻き起こしました。つまり、最初はナイトクラブでのダンスミュージックから派生したものだったのです。


Duke Ellington & His Orchestra(Munich 1963)


 ビッグバンドの魅力はなによりも、その迫力。同じジャズのライブ演奏でも小さなライブハウスで演奏されるピアノトリオとは異なり、全身を駆け抜けるようなアンサンブルは大きなホールでしか体験できません。たとえば誰しも一度は耳にしたことのある『A列車で行こう』(Take The "A" Train)は列車が進む様子を見事にホーンセクションが表していて、体を上下しながら聴き入ったものです。


ビッグバンドの構成

 ビッグバンドの基本構成は17人、最上段にトランペット4名、中段にトロンボーン4名、最前列にサックス5名(アルト2名、テナー2名、バリトン1名)、ギター、ピアノ、ベース、ドラム各1名です。サックス奏者はフルートやクラリネットを持ち替えて演奏することもあります。
 なんといってもトランペットセクションの派手なアクションは見所!楽器を左右に振り、音の立ち上がりの良さを生かしたダイナミックな演奏が魅力。リードトランペット(最上段I)にⅡ、Ⅲ、Ⅳがハモリを付けます。サックスセクションは迫力あるリードアルト(前列左から2番目のI)とセカンドテナー(前列左端I)のアドリブソロがとにかくカッコいい。トロンボーンセクションの柔らかい音色とアンサンブルで他セクションにコントラストを付けます。
 リズムセクションのギターとベースはひたすら4拍子を刻み続け、ドラマーが管楽器の演奏を盛り上げ、ピアノは司令塔。どのセクションが欠けてもビッグバンドは成り立たないのです。
※上記は一例です。他の構成で演奏される場合もあります。


Blue Note Tokyo


 後に地元で天才少年と呼ばれるERIC MIYASHIRO(エリック・ミヤシロ)は米国人プロトランぺッターの父と日本人ダンサーの母との間にハワイで生まれました。トランペット奏者として中学生ですでにプロとなり、高校3年の時には全米高校オールスターバンドに選ばれ、ニューヨークのカーネギーホールで憧れのメイナード・ファーガソン(tp)と初共演、高校卒業後はボストン バークレー音楽院に奨学金で招かれ入学します。
 ファーガソン同様、ハイノート・ヒッター(非常に高い音域を正確に演奏すること)としても知られ、世界中で演奏活動を行った後、1989年に来日、2013年に“Blue Note Tokyo All Star Jazz Orchestra”のリーダー/音楽監督として活動を始め、現在に至ります。 



 飛鳥Ⅱは2021年、初の試みとしてBlue Note Tokyoとコラボレーションし、船上でジャズクラブの雰囲気を味わっていただける“JAZZ ON ASUKAⅡ with BLUE NOTE TOKYO”を実施しました。好評を博し、今年もコラボすることになりました。
 今回はビッグバンドの迫力を船上で楽しんでいたける特別企画で、ご紹介したERIC MIYASHIROが率いるBlue Note Tokyo All Star Jazz Orchestraと、米国で活躍しているパワフルなソウルシンガーNAO YOSHIOKAが競演、二夜連続でたっぷりとお楽しみください。Blue Note Tokyoからの贈り物として、オリジナルネックストラップなどのグッズをご乗船の皆様全員へプレゼント、JAZZファンには嬉しいですね。

 週末利用で、40~50歳代のお客様はクルーズ代金が10%引きとなる「ミドルエイジ10%」も設定されています。また、客室S・W・Aのお客様には指定鑑賞エリアをご用意しますのでライブの迫力を間近でご堪能いただけます。

 ♬2022/9/30(金)▶10/2(日)
  横浜~(航海日)~東京
  JAZZ ON ASUKAⅡ with BLUE NOTE TOKYO 3日間
  


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投稿者名 emix-remix 投稿日時 2022年07月19日 | Permalink