瀬戸内海の小さな生口島は美しい風景とアートがいっぱい!

生口島と大三島を結ぶ「多々羅大橋 」 中央支間長890m

 瀬戸内海を徒歩で渡ることができるってご存じでしたか?距離にして約80km、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ西瀬戸自動車道(通称しまなみ海道)はそのほとんどに自転車歩行者道が併設され、本四連絡橋の中で唯一歩行可能。その名の通り「海の道」なのです。大島と今治に架かる来島海峡第二、第三大橋の道路は海からの高さ78mでビル20階相当。しまなみ海道の中で最も高く、遥かに芸予諸島の多島美の絶景を楽しむことができます。


生口島のレモンは皮ごとどうぞ
<写真提供:広島県>

 芸予諸島は約50の有人離島がひしめき、しまなみ海道には向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島を結ぶ個性的な橋梁が架けられています。クルーズ船は来島海峡大橋または因島大橋をくぐりますが芸予諸島が寄港地となることは少なく、それぞれどのような島かご存じない方も多いかもしれません。今回はレモン薫るアートの島、広島県尾道市に属する生口島をご紹介します。

 生口島は本土5島を除き、面積ランキングでは50番目、約31㎢で厳島神社で名高い宮島とほぼ同じ面積の小さな島です。江戸時代は塩田で生計を立てていましたが、現代は温暖な気候を生かし柑橘類の栽培が盛ん。中でもレモンは国内生産量日本一、全国の3割が生口島産なのです。化学肥料・化学合成農薬や除草剤を使わず皮まで食べられるレモンは丸ごと凍らせてすりおろすのがおすすめ。お肉やデザートにふりかけたり飲み物に入れると絶品、果汁だけでは感じられなかったレモン本来の芳醇な香りを堪能して頂けます。輸入品よりちょっとお高いですが是非お試し下さい。


薬師寺玄奘三蔵院伽藍の玄奘塔(奈良市)

 生口島出身の著名人と言えば日本画界の巨匠、平山郁夫画伯(1930-2009)。代表作のひとつ、平成12年(2000年)に薬師寺の玄奘三蔵院伽藍に奉納された大唐西域壁画の製作期間は取材を含めると約20年、見るものを圧倒し、我々をシルクロードに誘う大作です。
 300年続く瀬戸田の旧家に生まれ、美しい風景で育った平山郁夫でしたが、中学の学徒勤労動員のさなか広島で被爆し、その体験はその後の仏教、そしてシルクロードの作品に深く影響したと言われています。それでも「私の原点は瀬戸内の風土である」と語り、故郷をこよなく愛し、平成9年(1997年)には瀬戸田に平山郁夫美術館が開館しました。少年時代の作品も収蔵しているので、数々の名作の原点にふれてみてはいかがでしょうか。


耕三寺本堂(国登録有形文化財)
京都宇治平等院鳳凰堂を原型とし建立

 お寺と言えば古いと思いますよね。ですが、耕三寺は生口島で最も有名な寺にして、伽藍の建造が始まったのは昭和2年(1929年)。大阪で成功した実業家金本耕三が母の為に故郷瀬戸田に家を建てたことが始まりだそうです。母亡き後は菩提を弔うために出家したそうですが、瀬戸田に誇れる文化財がないことから日光東照宮陽明門、平等院鳳凰堂、清水寺、京都御所紫宸殿、法隆寺など日本各地の名だたる歴史的建築物を原型とし伽藍を建造しました。失礼ながらレプリカには価値がないと思いがちなのですが、平成になってから建築物の特殊性が評価され、15棟が有形文化財として登録されました。絢爛豪華で一見の価値があり「なんだ偽物か」とは言わせない迫力です。


「未来心の丘」耕三寺


 最も高い場所にある「未来心の丘」は5,000㎡におよぶイタリア産の白亜の大理石の丘で彫刻家、杭谷一東によるもの。眼下には瀬戸内海が広がり、エーゲ海を彷彿とさせる、日本とは思えない景観です。若者にも大人気のインスタ映えスポットです。 


「空へ 」 眞板雅文 瀬戸田サンセットビーチ
<写真提供:広島県>

 生口島は「島ごと美術館」とも呼ばれています。平成元年(1989年)から始められた世界一小さなアートプロジェクト「瀬戸田ビエンナーレ」により全部で17の作品が海岸沿いに設置されています。遊び心あふれ、島の風景に溶け込んだ芸術作品ばかり、作家自らが作品の設置場所を選び、その場所にふさわしい・・もしくは自分の作品のイメージに近い場所を選んで設置されています。瀬戸田町の観光案内所には一番人気の巨大なレモンのオブジェがあるので通りかかったら是非ご覧になって下さい。

 駆け足で生口島の魅力をご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか?行きたくなった!と思っていただければ幸いです。お伝えした通り、クルーズ船では寄港地となる機会が大変少ない小さな島ですが、だからこそ、瀬戸内海の魅力を肌で感じていただけるとも言えるのです。以下のクルーズが生口島を訪れますので是非ご参加下さい。

2023年2月17日(金)▶2月19日(日) 週末利用
にっぽん丸で航く しまなみ海道 3日間

神戸~生口島(通船)~博多

2023年2月17日(金)▶2月19日(日) 週末利用
【往路新幹線付】にっぽん丸で航くしまなみ海道 3日間

博多駅ー(新幹線)ー新神戸駅・・・PCR検査会場ー神戸~生口島(通船)~博多
※スーペリアツインのみの設定です。
※新神戸駅からPCR検査会場へはご自身で移動してください。
※新幹線はお好きな列車を手配します(普通指定席)。

 上記以外のクルーズについては郵船トラベルのホームページをご覧ください。皆様からのご予約、お問合せをお待ちいたしております。
■東 京☎ 03-5213-9987 
■神 戸☎ 078-251-6218 
■福 岡☎ 092-475-0011 
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投稿者名 emix-remix 投稿日時 2022年11月30日 | Permalink

瀬戸内海の小さな生口島は美しい風景とアートがいっぱい!

生口島と大三島を結ぶ「多々羅大橋 」 中央支間長890m

 瀬戸内海を徒歩で渡ることができるってご存じでしたか?距離にして約80km、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ西瀬戸自動車道(通称しまなみ海道)はそのほとんどに自転車歩行者道が併設され、本四連絡橋の中で唯一歩行可能。その名の通り「海の道」なのです。大島と今治に架かる来島海峡第二、第三大橋の道路は海からの高さ78mでビル20階相当。しまなみ海道の中で最も高く、遥かに芸予諸島の多島美の絶景を楽しむことができます。


生口島のレモンは皮ごとどうぞ
<写真提供:広島県>

 芸予諸島は約50の有人離島がひしめき、しまなみ海道には向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島を結ぶ個性的な橋梁が架けられています。クルーズ船は来島海峡大橋または因島大橋をくぐりますが芸予諸島が寄港地となることは少なく、それぞれどのような島かご存じない方も多いかもしれません。今回はレモン薫るアートの島、広島県尾道市に属する生口島をご紹介します。

 生口島は本土5島を除き、面積ランキングでは50番目、約31㎢で厳島神社で名高い宮島とほぼ同じ面積の小さな島です。江戸時代は塩田で生計を立てていましたが、現代は温暖な気候を生かし柑橘類の栽培が盛ん。中でもレモンは国内生産量日本一、全国の3割が生口島産なのです。化学肥料・化学合成農薬や除草剤を使わず皮まで食べられるレモンは丸ごと凍らせてすりおろすのがおすすめ。お肉やデザートにふりかけたり飲み物に入れると絶品、果汁だけでは感じられなかったレモン本来の芳醇な香りを堪能して頂けます。輸入品よりちょっとお高いですが是非お試し下さい。


薬師寺玄奘三蔵院伽藍の玄奘塔(奈良市)

 生口島出身の著名人と言えば日本画界の巨匠、平山郁夫画伯(1930-2009)。代表作のひとつ、平成12年(2000年)に薬師寺の玄奘三蔵院伽藍に奉納された大唐西域壁画の製作期間は取材を含めると約20年、見るものを圧倒し、我々をシルクロードに誘う大作です。
 300年続く瀬戸田の旧家に生まれ、美しい風景で育った平山郁夫でしたが、中学の学徒勤労動員のさなか広島で被爆し、その体験はその後の仏教、そしてシルクロードの作品に深く影響したと言われています。それでも「私の原点は瀬戸内の風土である」と語り、故郷をこよなく愛し、平成9年(1997年)には瀬戸田に平山郁夫美術館が開館しました。少年時代の作品も収蔵しているので、数々の名作の原点にふれてみてはいかがでしょうか。


耕三寺本堂(国登録有形文化財)
京都宇治平等院鳳凰堂を原型とし建立

 お寺と言えば古いと思いますよね。ですが、耕三寺は生口島で最も有名な寺にして、伽藍の建造が始まったのは昭和2年(1929年)。大阪で成功した実業家金本耕三が母の為に故郷瀬戸田に家を建てたことが始まりだそうです。母亡き後は菩提を弔うために出家したそうですが、瀬戸田に誇れる文化財がないことから日光東照宮陽明門、平等院鳳凰堂、清水寺、京都御所紫宸殿、法隆寺など日本各地の名だたる歴史的建築物を原型とし伽藍を建造しました。失礼ながらレプリカには価値がないと思いがちなのですが、平成になってから建築物の特殊性が評価され、15棟が有形文化財として登録されました。絢爛豪華で一見の価値があり「なんだ偽物か」とは言わせない迫力です。


「未来心の丘」耕三寺


 最も高い場所にある「未来心の丘」は5,000㎡におよぶイタリア産の白亜の大理石の丘で彫刻家、杭谷一東によるもの。眼下には瀬戸内海が広がり、エーゲ海を彷彿とさせる、日本とは思えない景観です。若者にも大人気のインスタ映えスポットです。 


「空へ 」 眞板雅文 瀬戸田サンセットビーチ
<写真提供:広島県>

 生口島は「島ごと美術館」とも呼ばれています。平成元年(1989年)から始められた世界一小さなアートプロジェクト「瀬戸田ビエンナーレ」により全部で17の作品が海岸沿いに設置されています。遊び心あふれ、島の風景に溶け込んだ芸術作品ばかり、作家自らが作品の設置場所を選び、その場所にふさわしい・・もしくは自分の作品のイメージに近い場所を選んで設置されています。瀬戸田町の観光案内所には一番人気の巨大なレモンのオブジェがあるので通りかかったら是非ご覧になって下さい。

 駆け足で生口島の魅力をご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか?行きたくなった!と思っていただければ幸いです。お伝えした通り、クルーズ船では寄港地となる機会が大変少ない小さな島ですが、だからこそ、瀬戸内海の魅力を肌で感じていただけるとも言えるのです。以下のクルーズが生口島を訪れますので是非ご参加下さい。

●2022年9月10日(土)▶9月16日(金) 羽田発/横浜・東京着
【添乗員同行】“ガンツウ”で瀬戸内海を漂うように過ごす、人生最高の旅
道後温泉「別邸朧月夜」宿泊 せとうちの海の道を辿り、アートの島を満喫 7日間

 上記以外のクルーズについては郵船トラベルのホームページをご覧ください。皆様からのご予約、お問合せをお待ちいたしております。
■東 京☎ 03-5213-9987 
■神 戸☎ 078-251-6218 
■福 岡☎ 092-475-0011 
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投稿者名 emix-remix 投稿日時 2022年06月30日 | Permalink

日本のいいとこ ~現代アートは最も身近?金沢21世紀美術館と新しい船出~

レアンドロ・エルリッヒ<スイミング・プール> 金沢21世紀美術館蔵 写真提供:金沢市


 現代アート?なんだかはやってますね。現代アートを展示している有名な美術館といえば、都内なら東京都現代美術館(1995年)、大阪は国立国際美術館(1977年万博公園内に創立、2004年に大阪市内に移転)、国公立ではありませんが、直島のベネッセハウスは1992年にオープンしました。
 意外と昔からあったのだと思いませんか?ですが、年代にかかわらず、実際に世間に認知されたのは比較的最近のような気がします。以前はこれらの美術館に行くと観覧者は若い人、アートを目指す学生が多くて熟年層はあまり見かけませんでした。鑑賞者の幅が広がった要因はいくつかあるとは思いますが、その一つは2010年より開催された瀬戸内国際芸術祭。直島を中心に周辺の島々にて開催された屋外型のアートサイトです。島の住民にも好評でトリエンナーレ(3年に1度)として開催されています(次回は2022年に開催予定)。クルーズ船のオプショナルツアーで訪れたかたもいらっしゃるかと思います。   


撮影:石川幸史
提供:金沢21世紀美術館

 瀬戸内国際芸術祭がきっかけに、各地でも同様の屋外型アートサイトが開催されるようになり、アートは旅行の目的地となりました。今まで、現代アートって縁遠い、なにがなんだかよくわからないと思っていたかたも、美しい風景とともに、旅のワンシーンとして楽しんでいらっしゃるようになったと思います。
 さて、伝統と格式、工芸品、古い町並みの残る京都と同様、日本で最も人気の観光地のひとつ金沢。代表的な観光名所は兼六園、金沢城などですが、すぐ近くに2004年に開館したのが金沢21世紀美術館です。せっかく金沢に来たのに現代アート?って思っても、足を運んでみて下さい。とにかく気持ちのいい場所ですから


ヤン・ファーブル<雲を測る男>1998
©Angelos bvba 金沢21世紀美術館蔵
撮影:中道淳/ナカサアンドパートナーズ 
提供:金沢21世紀美術館

 芝生の中央にある美術館は円形で全面ガラス張り。4方向から入場が可能で屋外にも無料で鑑賞できる作品も多く、開放的な空間が広がります。建物に入る前に屋上に備え付けられた詩的なタイトルを持つ「雲を測る男」をご覧ください。「終身犯」という映画から着想を得た作品です。
 そして、建物に入ると中にはなぜかスイミング・プールが。なにやら上から眺めている人がいますが・・・。そして、あれれ、プールの中に人がいます。興味をそそられ、この美術館に訪れたら、誰しもどうなっているのか知りたくなります。


 これはレアンドロ・エルリッヒの「スイミング・プール」という作品。果たしてどのような構造になっているのか・・・体験してみてのお楽しみです。
 スイミング・プールの中からきらきら光る水を見上げていると、筆者は小学生のとき、夏休みに行われたプール教室を思い出します。初めて水の中で目を開けたとき、見たことのないゆらめく青い空と雲、太陽がとても印象的でした。ノスタルジーを感じる不思議な空間です。


パトリック・ブラン<緑の橋>2004 金沢21世紀美術館蔵
撮影:中道淳/ナカアンドパートナーズ 提供:金沢21世紀美術館

 館内をうろうろしていたら、なぜか森林に出会います。美術館の中なのに鬱蒼と茂る森が??それはパトリック・ブランの「緑の橋」という作品です。この緑、造花ではありません。金沢の四季折々の植物が生き生きとした姿で鑑賞者を迎えてくれます。作者は植物学者で植物の生きざまを来訪者に問いかけています。金沢21世紀美術館は季節ごとに違った姿で観覧者をお出迎えしてくれるのです。


日常のあわい 提供:金沢21世紀美術館

 今回ご紹介したのは恒久展示作品で、いつ訪れてもご覧いただくことができます。展覧会も定期的に行われており、「日常のあわい」展が9月26日まで開催されています。これは新型コロナウイスルなどにより失われそうな日常をもう一度見直そう、という展覧会です。普通の家族の幸せとはなにか、を問いかけてくれるのです。
 現代アートがなにができるか?現代アートは道楽ではありません。一番の目的は「固定観念の打破」だと筆者は考えています。こうあるべき、こうしてもらって当然、そういった観念から自分を解き放し、開放感に満ちた幸福感を改めて感じてもらえたら、もっと自由に、愛情深く生きることができるのでは?と、作品は語りかけているのかもしれません。

 もし、あなたがクルーズ未経験だったら船旅に新しい世界を見出す可能性があります。もしよければ、年齢に関係なく、新たな、自分を船出してみませんか?

 金沢に訪れることがあれば、金沢21世紀美術館で思ってもいなかった驚きとの出会う旅に出かけませんか?以下のコースが金沢に寄港します。
✿2021/6/2-6/4  にっぽん丸 門司/鳥取/金沢クルーズ 2泊3日
 門司-鳥取-金沢
✿2021/6/4-6/6 にっぽん丸 輪島クルーズ 2泊3日
 金沢-輪島-金沢
✿2021/7/26-7/28 飛鳥Ⅱ 夏の北前航路 境港・金沢クルーズ 2泊3日
 門司-境港-金沢
✿2021/7/28-7/30 飛鳥Ⅱ 夏の北前航路 酒田・函館クルーズ 2泊3日
 金沢-酒田-函館
✿2021/9/26-10/1 飛鳥Ⅱ 秋の日本一周Aコース 5泊6日
 横浜-函館-能代-金沢
✿2021/10/1-10/6 飛鳥Ⅱ 秋の日本一周Bコース 5泊6日
 金沢-門司-鹿児島-横浜

 まだまだ新型コロナウイルスの感染が収束していないのでご不安をお感じになられている方も多いかと存じます。飛鳥Ⅱの新型コロナウイルス感染症予防対策については4月12日4月15日4月21日の各ブログをご覧ください。また、にっぽん丸の対策についてはこちらの動画をご覧ください。いずれも詳細は郵船トラベルにお問合せ下さい。また、各美術館の営業については開館状況をご確認の上、お越し下さい。

船旅にご興味のある方、ご旅行をご検討中の方、お問い合わせ・お申し込みは下記クルーズセンター、またはコース詳細の【旅行代金・お申込み】から!! お待ちしております!!
■東 京☎ 03-5213-9987 
■神 戸☎ 078-251-6218 
■福 岡☎ 092-475-0011 
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投稿者名 emix-remix 投稿日時 2021年04月28日 | Permalink