コンサートinミュージアム
10月12日(土)関内では日本最大級のジャズフェスティバル「横濱JAZZ PROMENADE」が行われ、街全体がジャズの雰囲気に包まれていました。同じ日の昼下がり、日本郵船歴史博物館のセミナールームでは「コンサートinミュージアム」が開催されソプラノの歌声が響き渡っていました。
このコンサートは「市民に生の音楽を」と活動している横浜市民広間演奏会会員の皆様による演奏会ですが、プロ顔負けの歌声と楽器演奏が披露され80名定員の会場は満席の盛況でした。この日の演目はどれもおなじみの曲ばかりで親しみやすくフレンドリーな印象でした。
いつもは講演会などが行われるセミナールームもこの日ばかりはすばらしい歌声と楽器演奏でなんとも贅沢な至福の空間が広がっていました。このコンサートは予約が不要でかつ入館料のみでお聞き頂ける大変お得な演奏会です。
毎月第2土曜日の午後14:00〜14:40と15:20〜16:00の2回開催されていますのでこの機会にぜひ「CONCERT in MUSEUM」に出かけてみてはいかがでしょうか。詳しくは【日本郵船歴史博物館のホームページ】をご覧ください。
尚、音楽好きの方にお勧めのクルーズがあります。
来年1月11日(土)〜13日(月)の
【飛鳥II A-Styleクルーズ〜冬彩〜3日間】です。
世界も認める一流のジャズ・ピアニスト小曽根真スペシャルコンサートが船内で行われます。連休を利用して贅沢なひとときを軽妙なピアノの音色と美食に酔いしれてみてはいかがでしょうか。
日本郵船のドライカレー Vol.3〜南極ドライカレー〜
根岸線関内駅北口から伊勢崎町モール方向に向うと丸亀製麺という大きな看板が見えてきます。その裏手にあるビルの地下1階に「南極バーMirai」がありました。
ご案内頂いた松井さんの顔を見て厨房からひょっこり出てきたのはここのオーナーでシェフの篠原洋一氏でした。どこかで見覚えのある顔でしたがすぐに思い出した。篠原さんは以前客船「飛鳥」と「飛鳥II」で和食のチーフシェフとして乗船していたことがあります。筆者もかつて飛鳥で寄港地ツアー担当者として乗船したことがありましたが、飛鳥の乗組員休憩室(通称畳ルーム)で乗組員を集めてご自分の撮影された南極のビデオを見せてくれたことがあるからです。
「何かすごい経験をされている方だな」と思いながらビデオを見た当時の記憶が蘇ってきましたが、篠原氏は第33次と第50次の2回南極観測越冬隊の調理隊員として越冬経験があり、南極での越冬期間も海上自衛隊の艦船にならって毎週金曜日の昼の献立をカレーにして出していたそうです。越冬生活が長くなると曜日の感覚がなくなるので出されたカレーで「今日は金曜日か」と気がつく隊員もいたそうです。尚、飛鳥での世界一周は飛鳥・飛鳥IIを含めると通算なんと9回も経験したそうです。
南極や飛鳥IIの世界一周の話を聞きに【Mirai】に南極ドライカレーを食べに行ってみてはいかがでしょうか?尚、郵船トラベルでは【南極ツアー】や【飛鳥IIのワールドクルーズ】を取り扱っておりパンフレットも置いています。ここは南極や世界一周クルーズへの入口になるかもしれませね・・・。
【南極バーMirai】
横浜市中区吉田町2−7 VALS吉田町 B1階
電話:045−326−6475
日本郵船のドライカレー 〜氷川丸ドライカレー〜Vol.2
そんな日本の洋食文化の礎を築いた豪華客船の味を「幻の西洋料理ドライカリー」として甦らせたのが「郵船ナブテック株式会社」がレトルトパックとして販売している【氷川丸ドライカレーシリーズ】です。郵船ナブテックの松井部長によればかつて「氷川丸」で多くの人々を魅了した伝統のレシピに基づき、レトルトカレーとして忠実に復刻させたそうです。
この度、ヨコハマ・グッズ「横濱001」という横濱ブランドを審査・認定する審査会において2013年度・2014年度の横浜市長賞を獲得しましたと胸を張って説明してくれました。
通信販売でお手軽に購入できるとのことですが、店頭でも日本郵船歴史博物館のショップや日本郵船氷川丸の売店、高島屋の一部店舗でも販売されているそうです。一度、「ありし日の豪華客船伝統の味」をご賞味してみてはいかがでしょうか?
【客船厨房秘伝の味 氷川丸ドライカリーシリーズ】
フリーダイヤルからのお問い合わせ、ご注文はこちら。
TEL:0120-07-2109
話の最後に、「このドライカレーを食べさせてくれるお店があるといいですね?」と質問すると、「実は関内駅そばに伝統の味を受け継いだレストランがあるんですよ」と教えてくれました。早速、仕事が終わった後にご案内していただけることになりましたが、そこでは思わぬ展開が待っていたのです。(続く)
日本郵船のドライカレーVol.1はこちらです。
日本郵船のドライカレー
郵船トラベルクルーズセンター横浜のある日本郵船歴史博物館周辺を歩くとカレー専門店やインド料理店などカレーが食べられるお店が実に多いことに気がつきます。喫茶店でもカレーライスをお店の看板メニューにしていたりします。何故このように「カレー」を提供しているお店が多いのでしょうか?どうやらこれは、関内界隈が港町であることに起因しているようです。
毎日大海原を行く船では船員が曜日の感覚を忘れないように毎週金曜日に船の食事としてカレーライスを提供していたことは良く知られていますが、横浜港大桟橋周辺でも船の食事として定着したカレーを食べさせるお店が次第に増えていったと考えられます。まさに船の歴史とともに発展してきた街だからかも知れません。
日本郵船でも戦前より欧州航路の客船にて「ドライカレー」として提供されてきたようですが、「郵船式」と呼ばれるこのドライカレーのルーツを辿ると明治44年にまでさかのぼります。当時の欧州航路の日本人コックが考案したと語り継がれていますが、チャーハンのようにカレー粉をご飯に混ぜていためたものとは異なり、ひき肉や野菜のみじん切りをカレー粉とともに煮詰めたものをご飯にかけて食べるものでオリジナリティ溢れる人気メニューであったようです。(続く)
参考文献:「日本郵船 航跡 ドライカレーと福神漬け」より
日本郵船の絵葉書から(Vol.3)
今回見せて頂いた中で注目したいのはイベントプログラムの存在でした。天洋丸のイベントプログラムにはその詳細が刻銘に紹介されていますが、現在のクルーズ客船のアクティビティの原型がすでにこの当時考案されていたのです。こうしたアクティビティはおそらく陸上で企画され、船内ではイベントを仕切るクルーズディレクターなるオフィサーがいたに違いありません。専任のエンターテナーが乗船?など1枚のプログラムからいろいろなことが想像でき当時の様子に思いが膨らむばかりです。
さて、こうした膨大な貴重な資料ですが笠原さんはどこで手に入れたか聞いてみますと神保町の古本屋街や骨董市で見つけてきてはこつこつ集めたそうです。「いくらお金があっても足りません・・・」と笑う笠原さんのもとには骨董品業者から
「珍しいものが手に入りました」と連絡がよく来るそうです。今回この資料の山を見せて頂きましたが、膨大な資料は個人レベルを超えていました。まさに笠原宅は笠原博物館というべきものでした。博物館でも企画展ができそうです。絵葉書など見ているうちに自分も世界一周をしている気分となりました。世界一周といえば【飛鳥II 2014年世界一周クルーズ】が2014年3月12日(水)から5大陸をめぐる冒険の旅と題して始まります。まだ多少空きがあるようです。ご興味ありましたらぜひお問い合わせ下さい。