ガンツウ 冬春コース好評発売中です!


せとうちの海に浮かぶ、ちいさな宿「ガンツウ」はクルーズ船です。ご旅行代金はけっこう値が張りますが、そのお値段に合うだけの船室・お食事・サービスを体験することができます。広島県尾道を母港とし、瀬戸内海を漂うようにクルーズします。船は2階建て。各室に専用のお風呂を備え、湯船に浸かりながら見るせとうちの水面がなんとも新鮮です。お食事はお好きなものをお好きなように料理してくれます。せとうちならではの魚介類のお食事が上品なお味です。この限られたスペースでは語りつくせぬガンツウのすばらしさは、ぜひ一度ご体験してみていただきたい。
母港の最寄り駅は山陽新幹線の福山駅です。ご自宅から福山までの新幹線の手配も承ります。
コースの詳細はお申し込みはホームページまたはお電話にてどうぞ。

【郵船トラベルクルーズセンター】
■東 京☎ 03-5213-9987 cctweb@ytk.co.jp
■神 戸☎ 078-251-6218    ccu@ytk.co.jp
■福 岡☎ 092-475-0011     wfs@ytk.co.jp
営業時間:午前10時~午後5時(土日祝休業)


投稿者名 とらお 投稿日時 2023年09月04日 | Permalink

せとうちの海に浮かぶ、ちいさな宿。「ガンツウ」の2022年12月~2023年5月の新スケジュールをご案内します。


ガンツウ<画像提供:株式会社せとうちクルーズ>


 2017年10月に就航し、国内外に唯一無二の旅のカタチを知らしめた「ガンツウ」。わずか19室、38名(最大)のお客様だけを乗せて穏やかで、庭園のようなせとうちを漂うように過ごし、大人の心を癒す旅。三密とは無縁の時間が流れています。

 大型のクルーズ船では通航することのできない瀬戸(狭門)の水道やしまなみ海道などを結ぶ個性的な橋の数々をくぐり、少人数だからこそ実施できる早朝の厳島神社参拝や伝統文化・技術にふれる船外体験、そして水揚げされたばかりの鮮魚を漁師さんから直接仕入れるなど、プライベート感覚にあふれた、あなただけの旅。 

 2020年から「ガンツウ」もコロナ禍の影響を受け、緊急事態宣言などにより一時的に運休を余儀なくされたときもありましたが、運航を続けており、2022年12月~2023年5月の新航路が発表になりました。
 「ガンツウ」の基本航路は3日間と4日間、ぞれぞれ4航路(計8航路)となります。2023年の4月と5月に各1航路、連続乗船する5日間を設定しています。それでは、各航路の魅力を簡単にご紹介いたします。


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右:オープンデッキ<画像提供:株式会社せとうちクルーズ>

広島県の尾道から山口県の上関まで、原風景の残るせとうちの西側を堪能する4日間です。本航路では、尾道水道や音戸の瀬戸をはじめとする、島と島の間を流れる狭い水道をいくつも通りぬけます。古き良きせとうちを探訪する航路です。
【錨泊場所】1日目:宮島沖、2日目:上関沖、3日目:大三島沖

<船外体験(一例)>
●早朝の静寂に包まれた厳島神社の参拝(広島県廿日市市)
●石積みの練塀などの独自文化の残る祝い島の散策(山口県熊毛郡上関町)
●海にまつわる数々の伝説が残る般若寺の参拝(山口県熊毛郡平生町)
●瀬戸内海交易の要衝として栄えた柳井の白壁の町散策(山口県柳井市)
●山・海・武門を守護する大三島の大山祇神社の参拝(愛媛県今治市)
●手積みの段々畑が美しい鹿島の散策(広島県呉市)
●来島海峡潮流体験(愛媛県今治市)
 

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右:厳島神社の大鳥居


広島県の芸予諸島の多島美を堪能する航路です。1日目は尾道水道や音戸の瀬戸などの狭水道を抜け、厳島方面へ、2日目は安芸灘ととびしま海道を通過、しまなみ海道の多々羅大橋を東へくぐり、伯方島沖に向かいます。3日目は伯方瀬戸、備後灘、横島沖を通航します。
【錨泊場所】1日目:宮島沖、2日目:伯方島沖


<船外体験(一例)>
●江戸時代の町人文化で栄えた竹原の散策(広島県竹原市)
●早朝の静寂に包まれた厳島神社の参拝(広島県廿日市市)
 

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右:鮨カウンター<画像提供:株式会社せとうちクルーズ>

瀬戸内海の名の由来となった「狭門」をいくつも通る、せとうちの魅力を体感する航路です。1日目は他の西回り同様宮島沖へ、2日目は宮島より南下し、忽那諸島(くつなしょとう)の津和地瀬戸を通り、二神島(ふたがみしま)、釣島水道から大三島沖に向かいます。3日目は鼻栗瀬戸、弓削瀬戸を通過し尾道へ戻ります。
【錨泊場所】1日目:宮島沖、2日目:大三島沖

<船外体験(一例)>
●早朝の静寂に包まれた厳島神社の参拝(広島県廿日市市)
●二神島や興居島(ごごしま)など忽那諸島の散策(愛媛県松山市)
●山・海・武門を守護する大三島の大山祇神社の参拝(愛媛県今治市)
 

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右:多々羅大橋とガンツウ<画像提供:株式会社せとうちクルーズ>

ガンツウの旅のスタイル「せとうち漂泊。」を堪能する船旅です。あえて船外体験は事前に予定せず、その日にもっともふさわしい春の情景へご案内します。1日目は因島大橋をくぐり下大崎群島の豊島(とよしま)沖を通航、2日目は愛媛県の海岸線に沿ってすすみ詫間湾へ。3日目は瀬戸大橋まで足をのばし、伯方瀬戸へ戻ります。多々羅大橋通航後、大三島沖で錨泊。4日目は鼻栗瀬戸、弓削瀬戸を通過し尾道へ戻ります。
【錨泊場所】1日目:伯方島沖、2日目:詫間湾、3日目:大三島沖


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右:能島城跡と潮流

海賊と言うと、商船を襲い、金品を略奪する恐ろしいイメージがあるかもしれませんが、村上海賊(水軍)は一線を画し、難所の多い瀬戸内海の航海の安全と交易や流通の秩序を通航料を徴収することにより守った一族で、主に16世紀に活躍していました。本航路では村上海賊にまつわる海域を周遊し、瀬戸内海を舞台に繰り広げられた彼らの足跡をたどります。
【錨泊場所】1日目:大三島沖、2日目:鞆の浦沖

<船外体験(一例)>
●村上海賊の足跡を辿るミュージアムの見学(愛媛県今治市)
●天然の要塞と言われた能島(のしま)の潮流体験(愛媛県今治市)
●瀬戸内最強の海賊たちの居城の散策(愛媛県今治市)
●山・海・武門を守護する大三島の大山祇神社の参拝(愛媛県今治市)
 

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右:北木島の石切り場©岡山県観光連盟

尾道から小豆島まで、岡山県と香川県の間を通航し、過去より現在も物流の中心となった航路を探訪します。銘石「北木御影石」が現在も採掘されている北木島は江戸初期の大阪城修築の際には、大量の石垣石を送り出しています。特産品と景観が魅力の小豆島、城下町丸亀やせとうちアートめぐりなど、船外体験も充実の航路です。
【錨泊場所】1日目:北木島沖、2日目:小豆島沖、3日目:鞆の浦沖

<船外体験(一例)>
●「石の島」と呼ばれる北木島の散策(岡山県笠岡市)
●霊場「碁石山」参詣(香川県小豆郡)
●約150年続く老舗の醤油蔵見学(香川県小豆郡)
●日本の現風景の残る中山千枚田散策(香川県小豆郡)
●塩飽大工の街並みが残る本島の散策(香川県丸亀市)
●せとうちアートを巡る(岡山県/香川県)
 

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右:小豆島のオリーブ©(一社)小豆島観光協会

尾道から瀬戸大橋を通航し、玉野沖で錨泊します。翌日は直島諸島 、 水島諸島 、 笠岡諸島 、 小豆島 、 塩飽諸島 などの多数の島々を有する備讃諸島の景観を堪能します。船外体験では小豆島伝統の食文化に触れることができます。
【錨泊地】1日目:玉野沖、2日目:詫間湾

<船外体験(一例)>
●代々続く手延べの製法を守る素麺の製麺所見学(香川県小豆郡)
●最高品質のオリーブオイルを生産する農家訪問(香川県小豆郡)
●約150年続く老舗の醤油蔵見学(香川県小豆郡)
 

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右:高松盆栽

せとうちの伝統文化と技術を2日間かけて体験していただく新しいご提案です。1日目は玉野へ向かい錨泊、2日目は高松にて江戸時代より黒松の育成を行ってきた「高松盆栽」の盆栽家、高松藩主である松平家の保護によって発展した「香川漆器」の生産者を訪れ技法を学びます。3日目は岡山での「備前焼体験」、数々の名刀を生み出してきた「備前長船刀工体験」も予定しています。
【錨泊場所】1日目:玉野沖、2日目:日生沖、3日目:詫間湾

ガンツウ from Daiki Ishii on Vimeo.


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<ガンツウご予約、お申込のご案内>
●全航路、広島県尾道市にあるベラビスタマリーナの出港・帰港となります。JR福山駅または広島空港までの往復送迎サービスは、乗下船日当日に限り、事前予約制にてご利用いただけます(追加代金なし)
●お1人1個、往復の宅配費用が旅行代金に含まれています。
●ベラビスタ スパ&マリーナ尾道での前泊、後泊の手配も郵船トラベルで承ります(別料金)。
●船外体験(原則、乗下船日以外で1日1回)の費用が旅行代金に含まれています。船外体験の内容は乗船後のご案内となります。
●お好きなものを、お好きなだけお召上がりいただけるお食事のほか、アルコールを含む各種お飲み物(特定銘柄を除く)、お部屋のミニバー、ワインセラーのアルコール類も旅行代金に含まれています。
●全室、バスタブ付(一部の客室は露天風呂)と最後尾にも浴室がございます。お部屋タイプは4つ、お部屋サイズは50㎡、80㎡、90㎡です。
●大人の時間をお楽しみいただくため、ガンツウは乗船時、15歳以上の方のみご乗船いただけます。また、お一部屋あたりの定員は1名または2名までとなっています。 


 詳しくはこちらをご覧ください。船旅にご興味のある方、ご旅行をご検討中の方、お問い合わせ・お申し込みは下記クルーズセンター、または郵船トラベルのホームページをご覧ください。 お待ちしております!!
■東 京☎ 03-5213-9987 
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投稿者名 emix-remix 投稿日時 2022年08月31日 | Permalink

ガンツウで訪れる“瀬戸内国際芸術祭2022” ~水が育むうるわしの豊島、命の記憶~


ガンツウとスピードボート <画像提供:株式会社せとうちクルーズ>


美術館は代表作だけを鑑賞するところ?
 美術館というとどこを思い浮かべますか?パリのルーブル美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館、台北の国立故宮博物院・・・これらに共通するのは膨大な展示品を丁寧に鑑賞するのなら1日では難しく、予備知識と健脚力も必要なようです。


『翠玉白菜』国立故宮博物院
Wikimedia Commons

 そこで遠方から訪れる旅行者は代表的な作品、『モナリザ』『ミロのビーナス』、ゴッホの『自画像』やモローの『オイディプスとスフィンクス』、清朝の彫刻作品『翠玉白菜』『肉形石』をなんとか探し当て、人垣の間から眺め、満足して帰路につくのでした。ではモナリザの部屋にあった他の作品は?覚えている人は少ないかもしれません。


美術館との遭遇
 2010年、初の瀬戸内国際芸術祭が開催された年、小豆島と直島の間にある島民わずか1,000名(当時)の小さな島に豊島(てしま)美術館がオープンしました。“美術館”という名がついているので、どんな作品が展示されているのだろかと想像しながら、直島の宮浦港から四国汽船のフェリーに乗り、20分の短い船旅を終え豊島の家浦港に降り立ちます。


豊島美術館 写真:森川昇

 家浦から島の東側にあるもうひとつの港、唐櫃(からと)行の町民バスで、なだらかな丘陵地帯を登り、豊島美術館の最寄りのバス停で降りるとそこは田園地帯、瀬戸内海と整備された棚田がもたらす美しい景観が広がります。
 美術館はどこかと周囲を見渡すと雑草群の中に真っ白の巨大なUFOらしきものが目に飛び込んできます。訪問者は吸い込まれるようにそれに向かうのですが・・・。

命の水が育む環境・建造物・作品の一体化
 豊島美術館が誕生した要因には豊島の自然環境が大きくかかわっています。豊島に降る雨は花崗岩、凝灰岩、安山岩を通して浄化され、島の中央にそびえる標高約330mの壇山(だんやま)に蓄えられ、おいしい水となってふもとの集落に届けられます。壇山のすそ野の唐櫃岡集落には、弘法大師が掘り当てたと伝わる湧き水「唐櫃の清水(からとのしみず)」があり、現在も枯れずに湧き出ていて、まさに町民の“命の水”なのです。


豊島美術館 写真:鈴木研一

 さて、豊島美術館は冒頭でご紹介した有名美術館のように数々の作品が展示されているわけではありません。アーティスト・内藤礼(ないとう れい)と建築家・西沢立衛(にしざわ りゅうえ)がこのような豊島の自然環境を取り込みながら作り上げた美術館です。建造物のみならず、空間そのものも作品で、内部に静かに身を置くと、自然との融和を感じ、生きる喜びを感じ、鑑賞者も作品と一体化する至高体験ができるのです。今まで思っていた美術館の概念を覆す、想像を超えた作品なのです。
※現在、入場は予約制となっています。

生きた証を保存(アーカイブ)
 豊島美術館を後にし、再び町民バスに乗り一駅、終点の唐櫃港から歩くこと15分、「心臓音のアーカイブ」は穏やかな波が打ち寄せる静かな浜辺に佇んでいます。ところで心臓の音、聴いたことがありますか?医師であれば職業柄他人の心音を確認するでしょうけれど、自分自身の音を聴く聞く機会は少なそうです。


クリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ」写真:久家靖秀


 アーティスト、クリスチャン・ボルタンスキーはパリで生まれ、ユダヤ系であったため、ナチス・ドイツのユダヤ人大量虐殺のおぞましい歴史を目の当たりにしました。そのため、生と死、記憶などがテーマのインスタレーションを多様な手法で発表してきました。
 「心臓音のアーカイブ」はボルタンスキーが集めた世界中の人々の心臓音を恒久的に保存し、それらの心臓音を聴くことができる美術館で、ご自分の心臓音をここで採録し、CDブックとして持ち帰ることもできるのです(入場料とは別に登録料がかかります)。
 ここで聴く心臓音、とても個性があって一人一人異なることに驚かされます。この音が正に生きた証となるのだと感じざるを得ないのです。


豊島横尾館 写真:山本糾

「ガンツウ」で豊島へ、瀬戸内国際芸術祭2022を体験
 ご紹介した以外にも、ボルタンスキーの「ささやきの森」、アーティスト・横尾忠則と建築家・永山祐子による「豊島横尾館」など島のあちこちに作品が展示されています。島の風景と自然を体感しながら作品を探してみてはいかがでしょうか。


 大型船で訪れることは難しく少し不便なこの島へ、ガンツウならスピードボートで直接島へ上陸、快適に本年開催されている瀬戸内国際芸術祭2022の作品を楽しむことができます。瀬戸内国際芸術祭は直島を中心に、今回ご紹介した豊島の他、犬島、女木島、男木島などで作品掲示されています。


ガンツウのスピードボート<画像提供:株式会社せとうちクルーズ>


 せとうちアートの島を満喫する「アート航路」は2022年は2回だけ、貴重な機会をお見逃しなく。9月出発のクルーズはふたつのクルーズを連続乗船し、添乗員が同行する郵船トラベルオリジナルツアーで登場。道後温泉で最もラグジュアリーな旅館のひとつ「別邸 朧月夜」での宿泊、広島県のアートの島、生口島や美しい広大な敷地と白隠コレクションでも知られる神勝寺を訪れます。「洸庭」というインスタレーション作品をご体験いただけます。添乗員同行ツアーはわずか8名様までの募集、少人数でお楽しみいただきます。お急ぎお問合せください。添乗員同行ツアーの詳細はこちらのブログをご参照ください。

2022年8月2日(火)▶8月5日(金) 尾道発着
玉野沖・玉野沖・詫間湾錨泊 4日間


●2022年9月10日(土)▶9月16日(金) 羽田発/横浜・東京着
【添乗員同行】“ガンツウ”で瀬戸内海を漂うように過ごす、人生最高の旅
道後温泉「別邸 朧月夜」宿泊 せとうちの海の道を辿り、アートの島を満喫 7日間


 ガンツウを個人で乗船される場合、広島県尾道市にあるベラビスタマリーナの出港・帰港となります。JR福山駅または広島空港までの往復送迎サービスは、乗下船日当日に限り、事前予約制にてご利用いただけます(追加代金なし)。また、ベラビスタ スパ&マリーナ尾道での前泊、後泊の手配も承ります。

 郵船トラベルオリジナルツアーの添乗員は羽田空港から同行いたしますが、ガンツウ船内は船のスタッフがお世話いたします。詳細はパンフレットでご確認ください。


クリックするとパンフが開きます。

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 船旅にご興味のある方、ご旅行をご検討中の方、お問い合わせ・お申し込みは下記クルーズセンター、または郵船トラベルのホームページをご覧ください。 お待ちしております!!
■東 京☎ 03-5213-9987 
■神 戸☎ 078-251-6218 
■福 岡☎ 092-475-0011 
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投稿者名 emix-remix 投稿日時 2022年06月30日 | Permalink

ガンツウで訪れる“瀬戸内国際芸術祭2022” ~甦る近代化産業遺産、犬島の新たなる出発~


瀬戸内海を航行するガンツウ <画像提供:株式会社せとうちクルーズ>


奈良ホテル・三菱重工長崎造船所・神戸港 
 冬の奈良ホテル、本館に泊まりたいとフロントで伝えるとスタッフは少し困惑した顔・・・「本館の暖房設備は古く、ご迷惑をおかけするかもしれません、ですので新館にご案内いたします」との返答。「古いスチームをお使いなのは存じております、それでこそ泊ってみたいのです(※1)」。半ば強引にお願いし、迎賓館のような真っ赤な絨毯が敷かれ、赤膚焼の陶製擬宝珠が飾られた木製の階段をのぼり、約100年も前に開業した部屋での宿泊となったのです。


奈良ホテル本館2階(Wikimedia Commons)

 場所は変わり、1990年の三菱重工長崎造船所、日本郵船が戦後初めて発注した客船、クリスタル・ハーモニー(現飛鳥Ⅱ)がまさに日本における新しいラグジュアリークルーズの先駆けとして船出を迎えていました。6月23日に引き渡され、その後、神戸港新港第一突堤で最初のお披露目が行われました。


クリスタル・ハーモニー(1990-2006)

観光産業の近代化に貢献
 奈良ホテル、三菱重工長崎造船所、神戸港・・・この共通点はなんだと思いますか。これらはすべて経済産業省が定めた「近代化産業遺産」なのです(※2、※3)。産業遺産というと、軍艦島や三池炭鉱、八幡製作所など連想し、過去の遺物と思いがちです。エネルギーを石油に依存する前、炭坑(石炭)と製鉄が日本の近代化の担い手であったことは間違いないのですが、奈良ホテルを代表するクラシックホテルも「外貨獲得に寄与した」ということで、観光産業の近代化に貢献したのです。現在も創業当時の雰囲気を大切に守り、訪れる旅人をどこか懐かしい気持ちにさせてくれます。クルーズも、造船技術革新や港湾整備により、恩恵を受けているのです。


犬島精錬所美術館 写真:阿野太一

犬島製錬所の再生と変貌
 岡山市の唯一の有人離島、犬島(いぬじま)は島民わずか50名弱(2020年11月時点)、周囲3.6kmの小さな島で、岡山県南東部、宝伝港の沖合にポツンと浮かんでいます。
 1909年(明治42年)に銅の製錬所が開業し、最盛期には5,000人以上が居住していたそうです。銅は岡山県の帯江銅山で採掘されたものが運びこまれ、『犬島製錬所』で銅鉱石の処理が行われていました。日本の産業近代化に貢献したものの、銅の価格暴落などにより、1919年(大正7年)、わずか10年で操業停止に追い込まれました。


 長らく廃墟となり放置されていた犬島製錬所遺構は2008年、犬島アートプロジェクト『精錬所』として保存・再生され「美術館」として生まれ変わりました(犬島アートプロジェクト『精錬所』は2013年3月に『犬島精錬所美術館』に名称を変更)。既存の煙突やカラミ煉瓦の活用、太陽や地中熱などの自然エネルギーを利用した環境に負荷を与えない三分一博志(さんぶいち ひろし)の建築と、現代美術家の柳幸典(やなぎ ゆきのり)による作品「ヒーロー乾電池」は日本の近代化に警鐘をならした三島由紀夫をモチーフにしています。また、植物の力を利用した高度な水質浄化システムを導入し、自然環境に配慮した美術館なのです。


犬島精錬所美術館 写真:阿野太一

現代と過去の間に
 それでは「犬島精錬所美術館」を訪れてみましょう。宝伝港からフェリーで10分、犬島港から海沿いを南へ徒歩数分、すぐ目に飛び込んでくるのが煉瓦造りの煙突。ところどころ剥がれ落ちた黒い煉瓦の道をすすむと煉瓦の壁の合間にガラスの建物が見えてきます。現代と過去が入り混じった不思議な空間を作っています。整備された「犬島精錬所美術館」の建築は、地形、近代化産業遺産、自然エネルギーを活用することで犬島という環境の絶え間ない自然のサイクルの一部、地球のディティールの一部として変化、成長していく施設であるといえます。
 美術館の内部を鑑賞後、当時の姿を残す製錬所跡を散策、煙突は折れているものもあり、屋根を失った資材置き場はローマ時代の遺跡にも思えます。かつて製錬事業を支えた発電所は草木に覆われ、時間の経過を感じさせます。
 1984年、派手な爆破シーンで人気を博したTVドラマ『西部警察』の最終回ロケが行われたと聞き納得、渡哲也が演じた大門刑事殉職の壮絶なシーンにお似合いの様相です。

犬島散歩
 製錬所跡でタイムスリップし、郷愁に浸った後は犬島の集落を散策します。「F邸」「S邸」「I邸」「A邸」「C邸」と「石職人の家跡」、犬島「家プロジェクト」として点在するこれらのギャラリーは、かつて建っていた民家の瓦屋根や古材、透明なアクリル、周囲の風景を映し出すアルミなど多様な素材でつくられています。カラフルであったり、不思議であったり、お洒落であったりと、それぞれ全く異なる作品は小さな集落を彩り、居住する島民の方も楽しんでくださっているようです。


犬島「家プロジェクト」A邸 ベアトリス・ミリャーゼス「Yellow Flower Dream」2018 写真:井上嘉和


 この他にも人びとの交流のきっかけとなるような作品やイベントを展開するプロジェクト「INUJIMAアートランデブー」も始まりました。アーティスト大宮エリーによる触れることもできる「フラワーフェアリーダンサーズ」はこのプロジェクトひとつ目の作品で、今後も展開されていくそうです。犬島の草花が踊る広場で誰かとランデブー=待ち合わせ、ときに休憩をしながら犬島を散策してはいかがでしょうか。


※1奈良ホテルの本館の暖房は改装され、現在スチームではありません。
※2三菱重工長崎乗船所の近代化産業遺産に認定されているのは旧木型場、第三船渠などです。
※3神戸港で近代化産業遺産に認定されているのはメリケン波止場、神戸港新港などです。


「ガンツウ」で犬島へ、瀬戸内国際芸術祭2022を体験
 大型船で訪れることは難しく少し不便なこの島へ、ガンツウならスピードボートで直接島へ上陸、快適に本年開催されている瀬戸内国際芸術祭2022の作品を楽しむことができます。瀬戸内国際芸術祭は直島を中心に、今回ご紹介した犬島の他、豊島、女木島、男木島などで作品掲示されています。


ガンツウのエントランス<画像提供:株式会社せとうちクルーズ>


 せとうちアートの島を満喫する「アート航路」は2022年は2回だけ、貴重な機会をお見逃しなく。9月出発のクルーズはふたつのクルーズを連続乗船し、添乗員が同行する郵船トラベルオリジナルツアーで登場。道後温泉で最もラグジュアリーな旅館のひとつ「別邸 朧月夜」での宿泊、広島県のアートの島、生口島や美しい広大な敷地と白隠コレクションでも知られる神勝寺を訪れます。「洸庭」というインスタレーション作品をご体験いただけます。添乗員同行ツアーはわずか8名様までの募集、少人数でお楽しみいただきます。お急ぎお問合せください。添乗員同行ツアーの詳細はこちらのブログをご参照ください。

2022年8月2日(火)▶8月5日(金) 尾道発着
玉野沖・玉野沖・詫間湾錨泊 4日間


●2022年9月10日(土)▶9月16日(金) 羽田発/横浜・東京着
【添乗員同行】“ガンツウ”で瀬戸内海を漂うように過ごす、人生最高の旅
道後温泉「別邸 朧月夜」宿泊 せとうちの海の道を辿り、アートの島を満喫 7日間


 ガンツウを個人で乗船される場合、広島県尾道市にあるベラビスタマリーナの出港・帰港となります。JR福山駅または広島空港までの往復送迎サービスは、乗下船日当日に限り、事前予約制にてご利用いただけます(追加代金なし)。また、ベラビスタ スパ&マリーナ尾道での前泊、後泊の手配も承ります。

 郵船トラベルオリジナルツアーの添乗員は羽田空港から同行いたしますが、ガンツウ船内は船のスタッフがお世話いたします。詳細はパンフレットでご確認ください。


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 船旅にご興味のある方、ご旅行をご検討中の方、お問い合わせ・お申し込みは下記クルーズセンター、または郵船トラベルのホームページをご覧ください。 お待ちしております!!
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投稿者名 emix-remix 投稿日時 2022年06月30日 | Permalink

【郵船トラベルオリジナルツアー】道後温泉「別邸 朧月夜」宿泊 と「ガンツウ」でせとうちの海の道を辿り、アートの島を満喫



極上の7日間を過ごす旅
 郵船トラベルでは、せとうちに浮かぶ小さな宿「ガンツウ」を連続で2コース乗船する極上の旅を企画しました。9月10日(土)発のみとなり、8名様限定、1年に何度も企画することのできない唯一の旅です。愛媛県の砥部と道後温泉を楽しんだ後、しまなみ海道を北上し、生口島観光へ。その後ガンツウが発着する尾道のベラビスタマリーナに向かい乗船、瀬戸内海クルーズを楽しみます。それでは今回の旅のポイントをご紹介します。


通谷池を臨むTOBEオーベルジュのダイニング


TOBEオーベルジュと砥部焼の里
 羽田空港より添乗員が同行、松山空港へ。南東方向に車で30分ほどの場所に「日本のため池100選(景観、生物多様性、歴史・文化・伝統などで評価されます)」の通谷池(とおりたにいけ)があります。この池は春は桜、夏は深緑、秋は紅葉と四季折々の景観が楽しめ、野鳥が暮らす地元で人気の憩いの場。湖畔にあるラグジュアリーホテル「TOBEオーベルジュ」には通谷池の景観を眺めながらお食事ができるレストランがあり、まずはこちらにご案内し、滋味あふれる旬の食材を使ったランチをご賞味いただきます。


砥部焼

 砥部は奈良時代より良質の砥石が採掘された場所、江戸時代中期には大洲藩の庇護のもと砥部焼(磁器)が生産されています。やや厚手の白磁に、薄い藍色の手書きの図案が特徴で、頑丈で重量感があり、ひびや欠けが入りにくいため使い易く、TOBEオーベルジュでもオリジナルの砥部焼の器を使っています。お食事の後は砥部焼観光センター「炎の里(えんのさと)」にご案内しますのでお気に入りの一品があればぜひお買い求めください。


伊丹十三記念館、左は愛車のベントレー

伊丹十三記念館と別邸朧月夜
 今夜のお泊りは道後温泉、その前にもう一か所お立ち寄りいただくのが「伊丹十三記念館」。映画監督、俳優などあらゆる分野に才能を発揮した松山ゆかりのマルチ人間の魅力を楽しくご紹介する施設で、館長は妻の宮本信子。乗り物マニアでもあった十三最後の愛車「ベントレー・コンチネンタル3」が訪問者をお出迎えします。記念館の敷地は松山の銘菓一六タルトで名高い一六本舗が提供、一六本舗謹製のここでしか買えない「十三饅頭」が販売されています。


秋の前菜の一例「別邸朧月夜」

 さて、今夜のお宿「別邸朧月夜」にまいりましょう。道後温泉屈指のスモールラグジュアリー旅館で全19室、この部屋数は奇しくもガンツウの客室数と同じなのです。全客室露天風呂付で約80㎡の広さを誇ります。ゆったりしたロビーにはソフトドリンクとビールサーバーがあり、フリードリンク、お部屋に持ち帰ることもできます。離れの露天風呂「道後御茶屋」は岩風呂と檜風呂が朝夕、男女入れ替わりでご利用できます。そしてお楽しみの夕食、1階にある全個室の「料亭二十三夜」で、瀬戸内海の幸を繊細な包丁の技で彩りよくご提供、箸をつけるのがもったいないほどのお料理です。

しまなみ海道のアートの島、生口島
 翌朝、道後温泉を後にして、しまなみ海道を北上し、アートの島、生口島に向かいます。かの平山郁夫が生誕した小さな島は一度は訪れたいアートの島。平山郁夫美術館耕三寺現代アート作品、瀬戸内海の真ん中でこんなに文化的な体験ができるとは驚きなのです。
 今回は昼食に100年続く老舗旅館「住之江旅館」にご案内。好漁場の生口島で獲れる鮮魚を使ったシンプルに、生口島産のレモンを添えて、まさに獲れたての味わいをご堪能ください。もちろん、生口島のアートもご案内いたしますのでご期待ください!
関連ブログ】瀬戸内海の小さな生口島は美しい風景とアートがいっぱい!


住之江旅館の瀬戸内海の幸(お料理の一例)

いよいよガンツウ乗船!
 生口島よりしまなみ海道を北上、尾道に向かい、ガンツウの待つベラビスタマリーナにすすみます。今回は2つのクルーズを連続で乗船していただき、瀬戸内海を縦横無尽にクルーズ、注目は瀬戸内国際芸術祭2022が開催されているベネッセアートサイト直島、豊島、犬島、女木島、男木島への上陸。大型船では味わえない瀬戸内海の小さな島々へご案内します。
ガンツウの魅力については下記のブログをご覧ください。
【関連ブログ】瀬戸内海を漂うように過ごす、人生最高の旅を「ガンツウ」で。
【関連ブログ】真の美食とは・・・「ガンツウ」で食材の宝庫、瀬戸内海を食べつくす

瀬戸内国際芸術祭2022については下記のブログをご覧ください。
【関連ブログ】ガンツウで訪れる“瀬戸内国際芸術祭2022” ~ベネッセアートサイト直島、日常の中の非日常~
【関連ブログ】ガンツウで訪れる“瀬戸内国際芸術祭2022” ~水が育むうるわしの豊島、命の記憶~
【関連ブログ】ガンツウで訪れる“瀬戸内国際芸術祭2022” ~甦る近代化産業遺産、犬島の新たなる出発~


ガンツウのオープンデッキ 画像提供:株式会社せとうちクルーズ


 いかがでしたでしょうか?海外旅行がままならない日々を過ごしたみなさまにとって、瀬戸内海は海外旅行にもまさる魅力的な場所、日本が誇る文化、歴史、美しい景観を包括し、ガンツウだからこそご案内できるのです。募集人数はわずか8名、個人旅行の気分で人生極上の旅にご案内します。ぜひ、お早目に郵船トラベルにお問合せください。

●2022年9月10日(土)▶9月16日(金) 羽田発/横浜・東京着
【添乗員同行】“ガンツウ”で瀬戸内海を漂うように過ごす、人生最高の旅
道後温泉「別邸 朧月夜」宿泊 せとうちの海の道を辿り、アートの島を満喫 7日間


<郵船トラベルオンラインクルーズセミナー開催のお知らせ>
「ガンツウ ✖ 道後温泉 ~郵船トラベル特別企画のご紹介~」
今回ご紹介したツアーをオンラインセミナーで詳しくご案内します。
パソコンやスマートフォンがあれば、どなたでもお気軽にご参加いただけます。
【日時】   2022年8月1日(月) 14:00~15:00
【参加費】無料
【ゲスト】株式会社せとうちクルーズ 武井良太様
【お申込】こちらのURLをご覧ください。


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投稿者名 emix-remix 投稿日時 2022年06月30日 | Permalink